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The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「スーパーマン リターンズ」
2007年 01月 23日 (火) 00:19 | 編集
スーパーマン リターンズ スーパーマン リターンズ

「スーパーマン リターンズ」 ★★★

SUPERMAN RETURNS (2006年アメリカ)
監督:ブライアン・シンガー
原案:ブライアン・シンガー、マイケル・ドハティ 、ダン・ハリス
脚本:マイケル・ドハティ、ダン・ハリス
キャスト:ブランドン・ラウス、ケヴィン・スペイシー、ケイト・ボスワース、ジェームズ・マースデン、フランク・ランジェラ、サム・ハンティントン、エヴァ・マリー・セイント、パーカー・ポージー、 カル・ペン、ステファン・ベンダー、マーロン・ブランド (アーカイヴ映像)
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まずまずの出来。でもヒーロー物のエンタメ大作でまずまずという台詞は褒め言葉では決してないだろう。

もしもスーパーマンがあの時あの場所にいてくれたなら。
圧倒的な正義の象徴であるスーパーヒーローの活躍を再び目の当りにしながら、スペースシャトルの爆発事故や9.11で崩れ落ちるWTCの二つのビル、果てなく続く対テロ戦争の泥沼等のアメリカに訪れた様々な悲劇の現場を、この映画を観ながら反芻してしまう人は少なくないだろう。
こんな時代だからこそ真っ当なヒーロー像は描かれる意味がある、そう考えるか、或いは最早地に落ちた世界の警察アメリカの欺瞞を知れば知るほどこんな似非ヒロイズムなんかに乗せられてたまるかと感じるか。

どちらを選択したにしてもこれがブライアン・シンガーが「X-MENファイナルエディション」を蹴ってまで撮りたかった「スーパーマン」なのである。どこまでも前作のヒーロー像の踏襲に拘泥し、一つ一つのエピソードを実に丹念に描き出す。相変わらずスケールは実に壮大、スーパーマンの帰還はとても爽快で映像技術も素晴しい、オマージュとしての作品価値は申し分ないのかもしれない。
ところが残念な事に素晴しいと思えるのは前半だけ、無駄なシーンやメロドラマ要素の多過ぎでテンポは悪くなる一方だ。特に後半のキレのないグダグダな展開に閉口させられたのは自分だけではないだろう。はっきり言ってやはりこれは往年のスーパーマンファンの為の映画だ、ジョン・ウィリアムスの音楽に乗ってクリストファー・リーヴが颯爽と現れる、そんなシーンを思い出しながらいやむしろ嬉し泣きしながら観る映画なのだろう。

個人的には何もかも完璧なスーパーヒーロー像とはやはり旧時代の遺物であるとしか思えない。ヒーローの苦悩は今のところ「愛」だけか。実はそんな完全無欠な宇宙人である所がスパイダーマンにどうしても勝てない理由だろうと思う。まぁアメコミだからどれもそんなに変わらないけれど、欠損のないヒーローなんてやっぱりどこか嘘っぽくて信用出来ないし、つっまらねぇよなぁなんて思うわけだ。
そしてこの数年に起こった9.11を始めとする事件の事実の重さは、悔やみきれない過去を思ってスーパーヒーローの活躍する虚構に夢を託すなんていう非現実的なファンタジーを完全に凌駕してしまっている。スーパーマンが活躍すればするほど侘しくなって萎えていってしまう自分にも少し悲しくなったが、エンタメ大作にとっても厳しい時代でもあるのかもしれない。興行成績が芳しくなかったので2作目の製作が危ぶまれているという噂もあったがどうなんですかね。

「父は息子の中に、息子は父の中に」
ラブストーリーが父と子の話になっていく展開を匂わせたところはなかなか面白かった。バートンやヴェンダースも近年父子の関係に視点を置いた作品を作っているがハリウッドのそういう流れはまだ続いているのか。
しかし息子ジェイソンが成長すると実の父親だと思っていたリチャードは赤の他人で、リチャードだって自分の種じゃないことは絶対に判ってしまうわけだ。ピアノ投げちゃうような幼児なんだからめきめき能力に目覚める事は容易に想像できる、若干親子関係が辛い未来がやってきて家族問題が次のテーマかw
まぁ中田氏で母子置去りのヒーローは結構苦悩の種を蒔いたってことだが、普通に人間とやらかして大丈夫なのかタイツは脱いだのか脱いだのは下半身だけなのか、ま、どうでもいいけど気になった次第(爆死
次回はスーパーでアンビリバボーなベッドシーンを期待


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好きな人には外せない一枚かw

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