-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
 Title Index : all           A-Z・数字 監督別 

 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


スポンサーサイト
--年 --月 --日 (--) --:-- | 編集
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2006年を漫然と振り返る
2006年 12月 27日 (水) 03:03 | 編集
2006年もまもなく終わりを告げようとしている。クリスマスから年明けまでの全然地に足がつかない日々もあと少しw
今年お越し頂いた皆さん、人生も映画も勉強不足な管理人の書く怪しい文章にお付き合い下さって本当にありがとうございました。

で、このブログは映画カテゴリーなのでやっぱり一年を振り返るなら切り口は映画しかないでしょう、俺の卒業の話とか彼女とアレな話を聞きたい人なんてまずいないだろうからw。ではまず邦画から。

【邦画について】
今年は邦画の興行収入が洋画を抜いたらしいです、邦画にとってはまずは集客を喜ぶべきなのか。
  ソース⇒ 「邦画興行1000億円超も、21年ぶり洋画抜く

で、2002年には27・1%にまで落ち込んだ邦画興収比率がここまで回復基調になっているのは何が牽引力になっているのだろう、というポイントに絞ってここ数年の動向で顕著なことをまたまた漫然と箇条書きにしてみるとw
①人気アニメ、人気コミック、ベストセラー本の実写化
   ⇒既にヒットしている原作には固定ファンがいる為集客し易い
    「デビルマン」「キューティーハニー」「CASSHERN
    「同じ月を見ている」「NANA」「デスノート
    「電車男」等々 
②TVドラマとのタイアップ
   ⇒ドラマの映画化&映画のドラマ化、これまた相乗効果でヒットを狙い易い
    「電車男」「海猿」「踊る大捜査線スピンオフ」「ウォーターボーイズ」
    「NANA」「NANA2」
③日本人に受けるノスタルジー物が当たる傾向
   ⇒「ALWAYS 三丁目の夕日」「パッチギ!」「フラガール」
④皆ジブリ大好きw

①②は所謂メディアミックスって奴ですね。
今年も顕著だったのは①ですか。オリジナル脚本物よりも「デスノート」や「嫌われ松子の一生」などの人気原作ありきの実写物は注目度も高い。「日本沈没」なんてのも実写&リメイクされてたけど、これは糞でした。
②については個人的に非常に微妙だが今年も松子や海猿なんかがそのパターン。2時間程度という制約の下に本来凝縮され完結しているはずの作品を1クールのドラマ化でダラダラ見せられて玉砕ということも多いし、むしろTVだけでやっておけ!と思うものも多い。相乗効果を期待してのメディアミックスが逆に映画にとってはその魅力を切り売りすることになって作品自体が安くなる印象があるのだがどうだろうか。売れる間は徹底的に売る、広告媒体で観客を煽りまくる等という節操の無さは、結局作品自体を大事にしていないということじゃないかと思う。今年そのパターンで大失敗の作品は勿論「UDON」だ。
③は全く自分個人の印象。ノスタルジーに覆い隠されて見るべき現実を何処か見失っている気がしてならない。ノスタルジーを全否定しようとは思わないが「泣ける映画」を良しとする風潮と同調している気もしないでもない。
④のジブリ人気は相変わらずと言ったところか。昨年の「ハウル」の興収も凄かったが(2005年の国内映画動向)今年だって内容はともかく「ゲド戦記」の集客は相当なものだろう。

どんな形にしろ邦画に足が向く状態はいいことだと考えるべきなのか。
以前「邦画についての一考察」なんていう記事を書いたが、今もその時に感じた危惧は変わっていない。例えお手軽な笑いや感動であっても、邦画に目を向けられない不幸よりはましだという極論も含め。
そんな風潮の中でやっぱり作家性の強い監督というのは貴重だと思う。例えば青山真治の「EUREKA ユリイカ」はまさに時代を投影した作品だったが、今年の「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」はこの一年の自殺ブーム傾向を予期していたかのような内容で今振り返っても興味深いところだ。
また黒沢清塚本晋也も現実世界で脆弱化曖昧化する自己存在や生のエネルギーに常に目を向けている。
今の日本に欠けているのは、優れた作家性を持つ邦画監督が数多く輩出されているにも関わらず、作品と同時に監督をきちんと評価する土壌ができていないということではないかと思う。一般的に売れた映画という切り口だけでなく作品自体を客観的に評価する賞があってもいいし、興行成績が必ずしも映画の質とは一致しないということを我々観客も念頭に置くべきだろう。
邦画の復活でそれが少しずつ変わっていくと理想的なんだけどw
ゆれる」の西川美和監督、「イケルシニバナ」のTORICO監督、「befounddead」から今年「パビリオン山椒魚」を撮った冨永昌敬監督は今後要注目の監督。

というわけで個人的には塚本監督の「悪夢探偵」がメジャーで大ヒットしてくれるとちょっと面白いなと思う。


【洋画について】
ここ数年のハリウッドは“HOME”や“9.11以降”というテーマをまるで呪縛か枷のように繰り返しながら、社会派の作品に注目が集まるようになっているように思う。2006年は9.11そのものを扱う作品(「ユナイテッド93」「ワールド・トレードセンター」等)も発表され始めて、「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のような相変わらずのお約束エンタメを享楽的に楽しむ作品群の一方で、虚構さえも凌ぐ、より重い現実を投影した作品に全体の流れがシフトしている印象もある。
クラッシュ」「ブロークバック・マウンテン」「ミュンヘン」辺りに始まってイーストウッド硫黄島二部作。今の日本ではこうした重いテーマの作品をシビアに真っ向から扱うとヒットするだろうかw

それとここ数年続いているリメイク物の多さと、とりあえず続編で売ろうという流れも留まる事を知らないようだw。ネタ切れハリウッドなんて言われることが多いのもそのせいだろう。
リメイクは「ポセイドン」「オーメン666」等の作品が続々公開されたが共通しているのはどれもオリジナルに遠く及ばずイマイチなことか、「キング・コング」は面白かったとは言えピーター・ジャクソンのマスターベーション的な要素も多く、コング自体よりも他の部分に過剰に肉付けした印象は否めない。

続編物は「X-MENファイナル」や「パイレーツ~」「SAW3」等々、2匹目3匹目のどじょう狙いの作品が今年も色々公開された。「ファイナル・デッドコースター」なんてのもあったな。因みに「バタフライ・エフェクト」のトンデモ続編はもうアメリカではDVDになっちゃってるようだが本国でも当然評判が悪いようでw。
これ等の続編は前作ファンが漏れなくついてくるという美味しさがあるわけで、それで「パイレーツ・オブ・カリビアン」6作構想なんていう恐ろしい話も出てきちゃうのだ。

ハリウッド作品のお手軽エンターテインメントには正直食傷気味ではある。が、そんなことを言いつつも、デート用とか気分を変えたいからとかあれこれ理由をつけて「X-MEN」や「フライトプラン」をそれはもう嬉々として観に行くのが自分の常だったりする。宣伝でぶちかますド派手なアクションや高額の制作費を費やしたという大作は勿論それだけで観たくなるわけだが(爆死)、今年はハリウッドのそういう一連の作品に「トゥモロー・ワールド」以外これと言って飛び抜けた秀作がないのはちょっと痛いところかもしれない。
というわけで、ここ最近の社会派作品の台頭の流れはもう少し続きそうな感じ。


【何となく総括】
今年は本数をかなり絞って観たせいか鑑賞作品の傾向はかなり偏った。
どちらかと言うと作家性が明確に出ている作品が好きなのでそれも仕方がないかもしれない。
しかしヴェンダースジャームッシュオゾン監督等の新作が観られた年でもあり、ガス・ヴァン・サントの「ラストデイズ」やイーストウッドの二部作等考えさせられる作品も多く、洋画についてはかなり満足度が高い一年だったことは確かだ。「トゥモロー・ワールド」なんて最後の最後に来た快作にも結構興奮させられたし(感想書いてねぇ~
劇場で見逃したのが悲しいのはグエムルと園子温監督の「紀子の食卓」、もうこれは痛恨の極み。あとは黒木和雄監督の遺作になった「紙屋悦子の青春」。はぁ、すげー今思っても残念、DVDが出たら絶対観たい。けどやっぱ映画は劇場で観るもんですよ、ホント(泣

来年からはマジでDVDの感想ブログになりそうだなぁ。


人気Blogランキング 映画ランキング エンタメ@BlogRanking
ブログランキングネット HPランキング bloog.jpランキング ブログコミュニティくつろぐ
記事が気に入って頂けましたらClickお願いします!好みのブログ検索にもどうぞ


copyright (C) The Door into Summer all rights reserved.
designed by polepole..
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。