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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「ラスト・サムライ」
2005年 08月 24日 (水) 17:12 | 編集
 ラスト サムライ 特別版 〈2枚組〉

「ラスト・サムライ」 ★★★

THE LAST SAMURAI(2003年アメリカ)
監督:エドワード・ズウィック
キャスト:トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪、ティモシー・スポール
   ⇒ IMDbのTrailerを観る(WMP)

劇場で観たときはサムライの登場シーンに異様に感動したことを憶えている。黒澤の映画を思い出した位にしてw。

この映画が今までのハリウッドの流れと違う点は、所謂「everybodyサムライ スシ ゲイシャbeautufilフジヤマhahaha~♪」のステレオタイプな日本人像を排斥して徹底的に日本人の美しさに特化して映像化してくれたことだ。そしてこのような大掛かりな時代劇をハリウッドの資本と監督で作ってしまったという紛れも無い事実は確かに大きい。これだけ日本礼讃な映画は後にも先にももう生まれないのではないだろうか?

映画で登場する戦い自体は明治の西南戦争をモデルとして作られたらしい。時代の変化の潮流に飲み込まれつつある日本古来の価値観である忠義の精神は非常にストイックに描かれてはいるものの、その美化度合いには正直疑問を感じざるを得なかったことも事実。
時代考証等も日本人が作ったのではないということを考えれば決して悪くはない。けれども細部に渡って見ると武士道と刀に固執したあまり「鉄砲」を使わないとか、忍者登場などという全くナンセンスな描写もあったりする。
結論的は、やはりこの作品も「アメリカの観客により解り易い日本像」の一つであることには違いないのだ。日本人としては当然この戦いの意味を歴史的に考えてみたりしたいわけだが、この映画は史実はさておいたハリウッドエンターテインメントなのである。よって深遠なるテーマを考えるよりは、ここは異文化コミュニケーションな世界と武士道精神へのレクイエム辺りで留めておくだけにした方がいいのだろうw。

但し一作品として見れば戦闘シーンは迫力があるし美しい映像満載で泣かせどころはきっちり魅せてくれる。大作を観た、という気にさせてくれる映画であることも間違いない。そして今日本で同じような映画を撮れるかと言ったらそれも疑問だったりするのがちょっと悲しい。


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