-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「マグノリア」
2005年 08月 24日 (水) 15:20 | 編集
マグノリア<DTS EDITION> マグノリア

「マグノリア」 ★★★

MAGNOLIA(1999年アメリカ)
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
キャスト:トム・クルーズ、ジェレミー・ブラックマン、ウィリアム・H・メイシー、フィリップ・シーモア・ホフマン、フィリップ・ベイカー・ホール、メリンダ・ディロン、ジュリアン・ムーア、ジョン・C・ライリー他
作品紹介

何はともあれカエル

ネタバレ有
過去の痛みを引き摺りながら生きる人々の群像劇。
どれもこれも悲惨な過去を背負う10人余の登場人物によるそれぞれのストーリーに、人生の苦悩や可笑しみを包括してみせる。
何がこの映画の見所かというとやはりあのエンディングのエピソードだろうと思う、但しやはり同じ群像劇で現代アメリカ社会を抉ってみせたアルトマンの「ショートカッツ」の二番煎じな印象は拭えない。

一連の沈鬱なエピソードの羅列を有無を言わさず強引に収束するラストのカエルの雨はとにかくインパクトは強烈。カエルには「福音」や「浄化」の宗教的な意味があるという説もあるし、モーセの出エジプト記の8章(十の災厄)にカエルが登場することから、神の力の介入即ち人間世界の取るに足らぬ瑣末な出来事を総て洗い流すような強大なる力として捉えることもできるだろう。

消し去ることが出来ない過去の瑕疵を驚異の奇跡が洗い流していくカエルの雨。人生にはあらゆる可能性があり何が起こるか誰にも解らない、言い換えれば過去による呪縛を解き放つエンディングだ。
そんな風に理解はしてみたものの、これは鑑賞後の情報による解釈である、初見は当然口開けて呆然状態(゚Д゚;)ハァ?だったわけで、全体のエピソード展開から考えると普通は突飛過ぎるとしか思えないだろう。そもそもカエルに宗教的な意味があったことさえこっちは知らないのだから、知らないで観た者の驚愕は当たり前なのだが、まぁこれだけインパクトがあればエンディングだけでも忘れられない映画になることも確かだ、好き嫌いは別にして。
そして全体の展開を眺めてみると、むしろギャグかと見紛う程のこの収束は「ショートカッツ」の地震のエピソードの神がかりバージョンなのだ、要するに見た目に驚かされても方法論的には同一のもの。

作品のテーマ自体は非常に深く、問題を抱える人間への作り手の視線には共感できるところも多い。3時間という作品の冗長さを気にせず、強引なエンディングの意味に共感できれば嵌れる作品かもしれない。不幸オンパレードな人物の話を一気にひっくり返すラストは、この作品の印象を大いに変容させ希望的未来への明るさを湛えるものだ。

だが、所詮無宗教バンザイな日本人がどこまで聖書的解釈によるエンディングを理解できるのかという問題もあるし、個人的には「ショートカッツ」の方が何倍も心に響いた。これに感動したという人は是非一度「ショートカッツ」をご覧下さい。
ウィリアム・H・メイシー、フィリップ・シーモア・ホフマンといった芸達者な役者が登場し、キャスティングの魅力もこの作品を語るときには欠かせない、ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作品。

   ◆参考資料
     ・ 出エジプト記(Wikipedia)
     ・ 十の災いの2

 マグノリア@映画生活


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