-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
 Title Index : all           A-Z・数字 監督別 

 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


スポンサーサイト
--年 --月 --日 (--) --:-- | 編集
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「奇談 キダン」
2006年 10月 11日 (水) 21:20 | 編集
奇談 プレミアム・エディション 奇談 プレミアム・エディション

「奇談 キダン」 ★★★

(2005年日本)
監督:小松隆志
原作:諸星大二郎「生命の木」(集英社刊『汝、神になれ鬼になれ―諸星大二郎自選短編集所収)
脚本:小松隆志
キャスト:藤澤恵麻、阿部寛、ちすん、柳ユーレイ、神戸浩、菅原大吉、土屋嘉男、堀内正美、白木みのる、田中碧海、森脇英理子、山田夏海、やべけんじ、プリティ大田、赤星満、一龍斎貞水、草村礼子、清水紘治
  ⇒ 奇談@映画生活へ
  ⇒ ブログランキングへ

壮大な聖書の世界を日本のド田舎の村で再現するという荒唐無稽なストーリーを、それなりに観られる作品に仕上げている点は評価すべきだ。だが説明不足で謎が多過ぎのまま終わってしまうのはやはり痛恨。

本作は東北の“隠れキリシタンの村”を舞台にした聖書異伝のミステリー。漫画家・諸星大二郎の代表作『妖怪ハンター』シリーズの短編『生命の木』を映画化した作品である。既に塚本晋也が「ヒルコ 妖怪ハンター」で諸星氏の作品を扱っているが、ヒルコが学校の怪談的ジュブナイル系に描かれていたのに比較して、此方の鬱々としたオカルト・サスペンスの雰囲気はかなりいい。
異端の聖書の独特な解釈と言えば「ダ・ヴィンチ・コード」が記憶に新しい。だが本作は遥かにその上を行く壮大なスケール感を持つトンデモストーリーである。何しろ隠れキリシタンの里で起こった出来事は、知恵の木と生命の木が登場する創世記の話に遡るのだから話が無茶苦茶でかいのだ。ヒロインの失われた記憶から謎が紐解かれるという展開には、一体どうやってオチをつけてくれるのかと激しく期待させられたことは確かである。

但し、子供が神隠しに合う理由が全く解らない点など、かなり映画全体に説明不足な点が残ってしまったことは非常に残念。特に神隠しの謎はこのミステリーの入り口なわけだから、きっちりした因果関係の描写は不可欠なのではないか?何で50年に一度起こるのか、いなくなって何処に行ってたのか、それがハナレとどうリンクするのか、ハイ全然解りません、詰め甘過ぎ。
また原作の荒唐無稽な部分の面白さを、もっと信憑性のある演出で見せて欲しかったと思う。言い伝えを阿部ちゃんがベラベラ喋るのみで、例えば語呂合わせみたいな「ユダ」や唐突に登場してきたヨハネについても、そもそも生命の木の実を食べた子孫という仮説の裏づけになる資料への言及が殆んどない為ただのこじつけにしか感じられない。嘘でももうちょっとそれらしく肉付けしたらいいのに。
で、言いたくないけどやっぱり“いんへるの”等あまりに安いCGはもう少し工夫が欲しいところだ、「コンスタンティン」位やれとは言わないが、まぁ酷過ぎる。

特筆すべきは、ミステリー物では実にエキセントリックな存在感を示すことを「トリック」でも証明済みの阿部寛を稗田礼二郎役に抜擢したことだろう。ヒルコでは沢田研二だったが、個人的には阿部寛の硬質な演技と胡散臭さが眉唾ミステリーによく嵌っていると思う。ヒロインの藤澤恵麻に関してはかなりダメダメな先入観で観たせいか思ったより好演していた印象だ、クライマックスではもうちょっと感情表現して欲しかったが。

というわけで、謎解きミステリーとしては中途半端で随所で掘下げ不足だが、時間もコンパクトで結構飽きずに観られる。歴史異伝等が好きな人にはお薦めかもしれない。
しかしヒルコの映画しか知らなかったが面白いなぁ諸星大二郎。映画もシリーズ化してくれないだろうかw
生命の木と聞いてエヴァンゲリオンしか頭に浮かばなかった方、是非お友達になりましょう(適当


人気Blogランキング 映画ランキング エンタメ@BlogRanking
ブログランキングネット HPランキング bloog.jpランキング ブログコミュニティくつろぐ
記事が気に入って頂けましたらClickお願いします!好みのブログ検索にもどうぞ



■関連記事TB送信ブログ様(TB返し除き):ノラネコの呑んで観るシネマ色即是空日記+α猫姫じゃ(順不同敬称略)

■記事内関連作品
汝、神になれ鬼になれ―諸星大二郎自選短編集ヒルコ 妖怪ハンターダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション
汝、神になれ鬼になれ―諸星大二郎自選短編集ヒルコ 妖怪ハンターダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション

copyright (C) The Door into Summer all rights reserved.
designed by polepole..
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。