-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「ファイナル・カット」
2006年 09月 25日 (月) 19:31 | 編集
ファイナル・カット ファイナル・カット

「ファイナル・カット」 ★★

THE FINAL CUT (2004年カナダ/ドイツ)
監督:オマー・ナイーム
脚本:オマー・ナイーム
キャスト:ロビン・ウィリアムズ、ミラ・ソルヴィノ、ジム・カヴィーゼル、ミミ・カジク、ステファニー・ロマノフ、トム・ビショップス、ブレンダン・フレッチャー、ヴィンセント・ゲイル、ジュヌヴィエーヴ・ビークナー
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着想はいいが脚本の基軸に無理があり過ぎる。まずどう考えても人権侵害なチップを埋め込む必然性に説得力を持たせる設定が欲しい。

もしも人の一生分の記憶を記録できるチップが脳に埋め込まれたなら?という記憶物のサスペンス。観ていない人はこれ以降ネタバレなので要注意。
それにしても脚本がヤバイ位甘いです、自主製作映画みたいだw。

まず第一にチップを埋め込む必然性があまりに乏しい。
これを埋め込みの決定権が近未来の管理社会とかそんな所にあるんじゃなくて本人の親が希望してくれちゃうというトンデモ設定。こんなチップが頭に入ってれば犯罪者の摘発や不正の暴露にこのチップが使われる可能性を考えるのが普通だろうが、それはスルーで「セレブの流行」なんていう下らない理由で他人に記憶の総てを見せる迂闊な奴だらけの近未来なわけだ。まさか美談の追悼上映会をする為にわざわざこんなものを子供に埋め込み他人がプライバシーを侵害しまくる許可を出すバカ親だらけの社会の恐怖を描きたかったわけではあるまい。

例えば近未来管理社会の犯罪抑止の為に無理矢理とか、ゾーイ・チップを製造するアイテック社が企む記憶操作による世界征服の陰謀絡み(適当)とか、何らかの説得力のある理由づけがないとこのチップ自体がアホみたいな存在だと思う。だってこれの用途は死んだ後に美しい自分史の編集をする為の偽善者の皆さんの資料っていうただそれだけなのだ、頭にチップ埋め込んだ当の本人にどんなメリットがあるかっていうと、美談の主人公になる意外はほぼゼロ?(爆。大体本人死んでるから見れないし、普通に考えてもプライバシーの侵害行為になるデメリットの方が大きいことは容易に想像できるはずだ。どんな悪事を働きましたとかこんな性癖ありますとか好きな体位はこれだよとかバレちゃうわけだよ、ひぃぃ素敵(違。 というわけでこの脚本には致命的な欠陥があると思う。

更に全体に説明不足な点が多いのもマイナスポイント。特に元記憶編集者が反対派に回ってバニスターという男の記憶チップから不正を暴こうとしている辺りも因果関係がかなり曖昧、「お前の死は無駄にしない」なんて言ってくれちゃうもののフィニッシュも尻切れトンボである。結局チップの未来はどうなっていくわけ?おまけに脳内チップの効果を失くすのが皮膚刺激のタトゥーとくれば何かもう適当過ぎて笑うしかないw。何かチップに永久的に影響を与える電気刺激でもあるのか、近未来のタトゥー、すげぇw

まぁテーマは記憶というものが持つ曖昧さと恐ろしいまでの可能性、そしてそれを手にする行為の重さといったところか、結局主人公は自分のチップの正しい記憶に救われたわけだ。
映画の方向性として考えると落とし方としては、過去のトラウマを引き摺って、ゾーイ・チップの中の他人の記憶を引き受けることに自らの贖罪と救いを求めた男の苦悩と再生の話から記憶の深淵を描くという心理サスペンスでも良かったと思うし、記憶から派生して「ガタカ」のような近未来社会の倫理性を逆説的に問うシリアスSFまで拡げても良かったと思うのだが、結論どっちつかずで非常に中途半端な印象を受ける作品となってしまっているのが勿体なかったと思う。

但し決して見所のない映画というわけではない。この映画の中のゾーイ・チップの記録映像は24Pデジタル・カメラによって撮影されたそうだが、非常にユニークで魅力的だし、分割映像も効果的で見せ方がとても上手いのである。正直突っ込み所の多い青い作品であることは確かだが、この独特の脳内記憶再生映像が映画の牽引力となって最後まで引っ張っていることは確かだ。
特に絶妙なのは記憶編集者が他人のチップから記憶を編集する際に装置が行うジャンル分け。
自慰フォルダとか作っちゃうんですよ、一生分の自慰が克明にそのフォルダに!(爆死・・・意外とコメディでも行ける素材だったのかもしれないなw
オマー・ナイーム監督は77年生まれの若い監督だし本作がデビュー作、今後の活躍を期待したいと思う。因みにジュード・ロウの同名映画とは別物です、これも変な映画だけど。


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