-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「JFK ディレクターズ・カット版」
2006年 09月 07日 (木) 23:57 | 編集
ディレクターズカット JFK  特別編集版 ディレクターズカット JFK 特別編集版

「JFK ディレクターズ・カット版」 ★★★★

JFK(1991年アメリカ)
監督:オリヴァー・ストーン
脚本:オリヴァー・ストーン、ザカリー・スクラー
キャスト: ケヴィン・コスナー、シシー・スペイセク、ジョー・ペシ、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ウォルター・マッソー、ジャック・レモン、エド・アズナー、ドナルド・サザーランド、ケヴィン・ベーコン、ブライアン・ドイル=マーレイ、サリー・カークランド、ジェイ・O・サンダース、マイケル・ルーカー、デイル・ダイ、ヴィンセント・ドノフリオ、グレン・フォード、ウェイン・ナイト
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例えこれがオリヴァー・ストーンの壮大なる推論であろうとも、ジョン・F・ケネディ暗殺事件が孕む謎と疑問はあまりにも深い。
歴史を見つめる一つの警鐘的視点として、或いは壮絶なる情報量のサスペンス巨編としてこの映画は紛れもない傑作だ。

1963年11月22日、テキサス州ダラスで起こったジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件。本作はこの事件の謎についてニューオーリンズの地方検事ジム・ギャリンソンが唱えた説、即ち暗殺はオズワルド単独ではなくFBIやCIA、国防総省まで巻き込んだ国家的な陰謀であるという共同謀議説を映画化した作品である。我々鑑賞者が初めに念頭に入れておくべきことはあくまでもこれは一つの仮説であるということだ。劇場公開版は188分だが、このディレクターズ・カット版は9シーン約17分が追加され、新たなシーン構成でオリバー・ストーン自ら再編集した特別版となっている。

おそらくは誰しもその膨大な情報量に圧倒されるだろう。暗殺事件に関る実写フィルムと虚構部分とを再構成し、大胆かつ鋭い切り口で見事にまとめ上げたオリヴァー・ストーンの技量と執念にまずは拍手を送りたい。
作品の最大の見所は様々な苦難を乗り越えて辿り着いた終盤の法廷シーンである。ギャリソン検事がオズワルド単独犯行説を覆していく展開は強引ではあるがとにかくスリリングで面白い。中でも暗殺の直接の資料で、後にザプルーダー・フィルムとして知られることになったサイレントの8mmフィルム(26.6秒間記録されていた)が収録されている点は興味深いところだ。また銃痕から考えられ得る銃撃現場のついての推論や、遺体の解剖についての謎、当日のオズワルドの行動の矛盾、更にはウォーレン報告と食い違う証言の数々を提示し、「何故?何の為に?一体誰が得をしたのか?」という核心に迫っていく。勿論コスナーの独り舞台で締めくくられる法廷シーンは若干オーバーな台詞まわし等、社会派作品という割にはエンターテインメントの要素が打ち勝っている点は賛否あるだろう。だがオリヴァー・ストーンの構築した壮大な仮説の中に我々は、メディアや国家権力が情報操作を行う可能性への警鐘もまた感じずにはいられないのだ。

キューバ危機を回避し、ベトナムからの早期撤退を計画、また軍縮や冷戦の終結を謳う平和のための戦略を中心としたケネディの政策は、極めて先見性がありながら結果的に頓挫してしまった。映画の中で語られる「社会を結束させ国家の戦力を示すもの、それが戦争だ」という主旨の言葉がある。歴史にもしもという仮定は無意味かもしれないが、もしもジョン・F・ケネディが暗殺されなければ、2006年の今は果たしてどう変わっていたのだろうか?
結局この事件以降ベトナム戦争は継続され、米ソ冷戦時代に突入、湾岸戦争から9.11、対テロ戦争へとアメリカは進んでいくこととなる。戦争というカードを切り続けて社会を結束させてきた国は何を目指そうとしているのか。そしてその国の傘の下に我々の戦後日本があることを忘れてはならない。

“皆事件の真実が知りたい、誇りを持てる国にしたい、真実を殺す国では死にたくない、では国の為に一体何ができるのか?”
ギャリソン検事の言葉はオリヴァー・ストーン自身の憂国の思いを投影するものでもあるだろう。
2029年まで封印されるという事件の真相に関る資料が公開され、真の「JFK」がいつかもう一度描かれる日を待ちたいと思う。
91年アカデミー賞撮影賞及び編集賞、ゴールデングローブ監督賞受賞作品。見応えのある大胆な仮説、キャストも曲者揃いで超豪華、普通の映画の2本分だが必見だと思う。実はオリヴァー・ストーンの作風って全然好きではないのだがこれは本当に良かったw

  ◆参考資料
     ・ ジョン・F・ケネディ
     ・ ケネディ大統領暗殺事件


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