■ Title Index : all ア カ サ タ ナ ハ マ ヤ ラ ワ A-Z・数字 監督別 |
■ ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ |
2006年
07月
27日
(木)
21:49 |
編集

「感染」 ★★☆
(2004年日本)
監督:落合正幸
脚本:落合正幸
キャスト:佐藤浩市、高嶋政伸、星野真里、羽田美智子、南果歩、佐野史郎、真木よう子、木村多江、モロ師岡、山崎樹範、草村礼子
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命の吹き溜まりのような病院のどんよりとした空気と終末観、ダークな雰囲気で前半は非常に面白いが・・・。
ネタバレ有り
舞台は嫌な出来事が続く深夜の寂れた病院。
経営危機に瀕した病院の何とも言えない終末観とそこに漂う不穏な気配の演出が非常に上手い。外界から半ば隔離された世界で謎のウィルスに侵蝕されていく途方もない孤立感や、生理的な嫌悪感を引き起こさせる医療ミスの隠蔽工作、疲れきった医師や看護婦の表情等が相まって、ひょっとしたらこれは滅茶苦茶面白い感染物になるのでは、と激しく期待を抱いた作品である。
しかし、前半の徹底したダークな雰囲気は、ウィルス感染の謎が判明してくる辺りからSFの侵略物みたいなティストになっていく。これでホラーとしてはかなりパワーダウンしてしまった印象が否めない。この展開はやっぱりというべきか、ミトコンドリア遺伝子の反乱を描いた同監督の「パラサイト・イブ」の後半の肩透かしによく似ている。(因みに落合監督の「催眠」も後半微妙だった)
また全ては医療ミスを犯した医師の“罪悪感"に感染したウィルスが見せた妄想で、それが凶行の正体だった、という妄想オチもこの手のサスペンスホラーではもう珍しくない。
だが、作品の見所の一つとして、人間の心の一番弱くて脆い部分がクローズアップされている点は注目すべきだ。本作の鬱々とした重苦しい恐怖の実体は、人の心の罪の意識、即ち意識下の潜在的な負い目や弱味が医療ミスを引金に露呈され襲い掛かってくる点にあると思う。幻覚とは言え医師たちがまるでその罪を償うかのように息絶える姿が酷く悲しく寂しく映るのは、このウィルスが心の弱さを侵蝕するからなのだ。
結論、作品としてどういう系統のホラーにしたかったのかもっと明確にした方が良かったのではないかと思う。グロテスクで気色の悪い化け物系の怖さや、得体の知れないウィルスへのサイコサスペンス的恐怖、オバケ物の霊的な恐怖(ブランコとか意味不明だけどもw)など、色んな気持ち悪さの相乗効果を狙ったのだろうが、様々なホラーの要素をミックスした挙句に観念的な世界の恐怖に落ち着くというオチはホラーとしてはあまり怖くない。身震いさせられるようなホラーを期待して観ると落胆させられてしまうだろう。
またストーリーの細部もどこか釈然としない点が多く、特にこのウィルスが何に起因して生まれたのかも判然としない為最後まで消化不良だ。ま、恐怖に首尾一貫した論理性なんて本当はいらないのかもしれないけどもw
ホラー映画のレーベル『J・ホラー・シアター』の第1弾作品として製作、「予言」と同時公開された作品である。佐藤浩市、高嶋政伸、南果歩、佐野史郎、木村多江、モロ師岡といった豪華で個性の強い役者陣が、きっちりと畳み掛ける恐怖を演じてみせる点は良かったと思うが、作品の方は前半の勢いが息切れしてしまった印象で残念。
・・・・と、もうちょっと書きたいことがあったはずなんだが忘れてしまった。全然思い出せそうにないので今月の頭にDVDを観た直後の感想ですw、ユルいなー。
私的には今日レポートを提出し試験もこれでほぼ終了♪
8月は新作を劇場で観たいのだが、旅行するしサマソニあるし、ドッペルゲンガーが欲しい、マジで。








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