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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「さよならみどりちゃん」
2006年 05月 26日 (金) 02:17 | 編集
さよならみどりちゃん さよならみどりちゃん

「さよならみどりちゃん」 ★★★

(2004年日本)
監督:古厩智之
原作:南Q太「さよならみどりちゃん
脚本:渡辺千穂
キャスト:星野真里、西島秀俊、松尾敏伸、岩佐真悠子、佐藤二朗、おかやまはじめ、綾貴士、諏訪太朗、藤沢大悟、中村愛美、佐々木すみ江
   ⇒ 公式サイト
   ⇒ さよならみどりちゃん@映画生活

酷薄エロダメ男とそれに惚れるこれまたダメ女の話、物凄くカッコ悪くてリアルなラブストーリーだ。

その辺にいるような等身大のヒロインを使ったキャラクター設定と、思うようにいかないグダグダな恋愛関係の描写が上手い。
男は女に恋人としての立場を決して与えないが都合よく彼女を繋ぎとめてはおきたい、女はそんな男の心が解っていながら関係を絶つことができない。
互いの本心を曝け出すのが怖かったり、性欲を満たしたい打算や、「愛する」側と「愛される」側で微妙に駆け引きし合う、恋愛にはそんなドロドロした汚い部分が沢山あるのだ。
この映画はそういう不純であまり美しくない、でも至極当たり前に誰もが持っている感情を描いた作品なのだと思う。

そしてタイトルは「さよならみどりちゃん」。
ダメ男が愛している女もやっぱりアバズレダメ女。そんなみどりちゃんに振り回されたヒロインだが、散々回り道をした挙句告白して案の定振られる。クライマックスでヒロインが歌う最初で最後のカラオケは、今までの逡巡を吹っ切った彼女の思いが伝わってくるものだ、スゲー音痴だけどw

朝からSEXして一日潰すようなゆったり流れる日常の瑣末な時間の描写やアコースティックな音楽もなかなか緩くて良い。ストーリー自体大きな展開をするわけでもないし脚本には特に目新しいものはないのだが、登場人物の愚直でリアルな感情描写も含めて嫌いになれない雰囲気を持っている映画ではある。
その魅力の一つがキャストなのだろう、あり得ないほど胸がなくてしかも田中麗奈と若干キャラが被る星野真里のいかにもフツーな雰囲気や、ちょっと弛んで老けた西島秀俊の掴めないエゴイストっぷりは実に良くはまっていると思う。
BS-iの恋愛ドラマ「恋する日曜日」の映画バージョンとして製作された作品で、テーマは80年代の名曲だそうだ。で、この作品は「14番目の月」(Clickで歌詞にジャンプ)という歌がモチーフになっているらしい。曲自体には特に感慨もないけれど、ヒロインがカラオケで熱唱してそのままエンドロールでも流れるこの曲の歌詞がまさに映画そのもの、あぁ納得って感じですw。

で、言わせて貰えばやっぱりあんな時告っちゃダメだよな、追われたら逃げたい男なんだから(って男に共感してどうする(・∀・)
しかしこのエロダメ男、無茶苦茶思い当たる人間が側にいるので個人的にはかなりこの映画ウケましたw


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■原作「さよならみどりちゃん
さよならみどりちゃん

■「14番目の月」
14番目の月 14番目の月
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