-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「ブロークバック・マウンテン」
2006年 03月 28日 (火) 01:21 | 編集
オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン オリジナル・サウンドトラック~ブロークバック・マウンテン

「ブロークバック・マウンテン」 ★★★☆

BROKEBACK MOUNTAIN (2005年アメリカ)
監督:アン・リー
脚本:ラリー・マクマートリー、ダイアナ・オサナ
原作:アニー・ブルー
キャスト:ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイ、ランディ・クエイド、リンダ・カーデリーニ、アンナ・ファリス、スコット・マイケル・キャンベル、ケイト・マーラ
   ⇒ 公式サイト
   ⇒ ブロークバック・マウンテン@映画生活

1963年という時代は彼等に早過ぎた。
ブロークバック・マウンテンのあの記憶だけがいつまでも二人の理想であり拠所だったのだ。

切ない恋愛映画好きなら観て損はない。で、観た直後よりも後になって色々考えてしまう、心が疼く、そんな映画であると思う。
自分はお察しの通りあまりはまれなかったわけだが映画自体は決して悪くない、非常にナイーブで切ない永遠の愛の物語だ(そもそもこういうフレーズを書くのも苦手なのだ!)。ホモセクシュアルを描いた作品ではあるのだが、人間の愛情という至ってシンプルなテーマに着地しているそのストレートさが映画の普遍性を醸成する要因であろうと思う。

山を降りて家庭を持って日常を暮らす、結局そんな生活は彼等にとって自分への偽りでしかない。だが社会的な柵の前に二人は希望を叶えることなく20年を経て彼等のドラマの幕は下ろされる。時代に許されることのなかった愛情とそれを取り巻く家族の思い、人を愛して人生を生きるということの意味。繊細なモチーフを無骨なカウボーイの不器用な生き様に映し出したことが、純粋な愛情を表現する上で非常に効果的だったのではないかと思う。

とにかく素晴らしいのはロッキー山脈等をロケ撮影したという映像の美しさ。馬を駆って羊を追い山の澄み切った空気の中をカウボーイが二人。絵になる雄大な絶景のシーンの連続とカメラワークには圧倒される、オスカーの撮影賞を何故撮れなかったのか不思議なくらいだ。
そしてやはり評価されるべきは主演二人の熱演だろう。特に過去のトラウマに囚われて同性愛に葛藤するイニスを演じたヒース・レジャーが非常に良い。どうしても自分の心に忠実に生きる事ができない朴訥な男の苦悩を全身で体現していたと思う。またジェイク・ギレンホールの″はぁと″な視線なんてもう頭から離れないしw。

ただ何しろ二人が愛し合う関係になるまでの展開がとんでもなく早い。ジャックは完全にゲイ傾向があったのだろうが、結婚を間近にしたイニスも意外に簡単にジャックに応えてしまうのが個人的には解せない。まぁ私的な話だが体育会系の部活の合宿なんか物凄く男男男男男男男男男男男だけど、今までヘテロだった男が簡単に男に惹かれて肉体的にも求め合うにはそれなりに説得力ある描写が必要なのではないだろうか。結論としてこの脚本の友情から愛情に転じる唐突さ、性急さにはどうしても違和感を禁じえなかったのである。・・・は、はえーよ!
ストックホルム症候群ではないが、総てはブロークバック・マウンテンという特殊な場所で出会ってしまったことをカギと理解すべきなのだろうが、そこだけは脚本の展開上自分の中で消化できない部分として残った。まぁ好きになったら男も女も糞もないってことなんだろう。(というか痛くないのか?泣)

アカデミー賞では本命視されていた本作が監督賞、脚色賞、作曲賞の3部門受賞に留まって、「クラッシュ」に作品賞を持っていかれてしまったが、2005年度の映画賞は殆ど総なめ状態にした作品である。個人的には「クラッシュ」は文句無しの傑作だと思うが、この「ブロークバック・マウンテン」も触れてはいけなかったものに真正面から向き合い率直に愛のドラマとして描き出したことは称賛に値すると思う。ジャックを失ったイニスが迎える終盤のシャツのエピソードとエンディングは、深い余韻と共にこの愛情のひたむきさと純粋さを物語り、ある意味二人の愛が未来永劫なものとなったと理解できる秀逸なものだ。
それにしても「ハルク」で画面分割やってた同じ監督作品とは思えない見応えのあるドラマだった、好き嫌いは別にしてw。(ハルクもアヴナーになってるしね)

【追記】我々は大なり小なり既成のジェンダーの概念を持ちそれを日常として生活している。だからこの映画の色々なシーンに引っ掛かって困惑するのは至極必然なのではないかと思う。だがそれが固定観念として個人の価値観を左右したり偏見に繋がることも否定できない。
「ブロークバック・マウンテン」にどうしても心酔できない理由は、映画的な展開の性急さだけではなく、自分の中のジェンダーの意識の問題にもあるのかもしれない。とすればこの作品は多くの人間に「性」と「愛情」というテーマを提起したという意味でもやはり秀作なのだろう。
但し自分の中ではあくまでも
「クラッシュ」>>>>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>「BB山」
だけど。

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■原作本
ブロークバック・マウンテン ブロークバック・マウンテン
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