-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「おわらない物語 アビバの場合」
2006年 03月 14日 (火) 01:45 | 編集
おわらない物語~アビバの場合~ おわらない物語~アビバの場合~

「おわらない物語 アビバの場合」 ★★☆

PALINDROMES (2004年アメリカ)
監督:トッド・ソロンズ
脚本:トッド・ソロンズ
キャスト:エレン・バーキン、スティーヴン・アドリー=ギアギス、リチャード・メイサー、ジェニファー・ジェイソン・リー、デブラ・モンク、シャロン・ウィルキンス、マシュー・フェイバー
   ⇒ おわらない物語 アビバの場合@映画生活

まさにトッド・ソロンズ流の現代のお伽話、これは上辺は取り繕われてもどうしようもなく病んでいるアメリカを描いた毒々しい寓話である。
だが、「ウェルカム・ドールハウス」のコミカルなリズムもテンポも失われて居心地の悪い痛みだけが残るんだよなぁ。

この作品の言いたい事はマシュー・フェイバーが語る台詞に集約されている、即ち「人は簡単には変われない、ダメなものはやっぱりダメ」。
原題の"PALINDROMES"(回文の意)が示すように本作では、変われないまま終わりも見えずに続く、そんな人生に生れついた不幸と偽善に満ちた社会が描かれていく。同じ衣装を着た8人の女優が主人公アビバを演じ分けること、或いは名前を変えてアビバの前に現れる彼女の相手。それは結局外見や名前が違っても中身は全く変わっていない(=変われない)現実を実にシュールに物語っているのだ。

「ウェルカム・ドールハウス」では何処にも居場所のない少女の孤独をこれでもかとばかりに自虐的に描き出したソロンズ監督だが、本作は前作の主人公ドーンがレイプで妊娠、自殺してしまったその葬式から始まる、即ち完全な続編、いや姉妹編とでも言うべき作品である。前作とリンクするように今回のモチーフは妊娠中絶。大人の態のいい都合で母親になる夢を奪われてしまったことさえ知らないアビバが、母親になる、愛する家族を持つ夢を純粋に抱き続け旅をするという何とも救いのない展開だ。そして家出した彼女が出会ったものは、表層的には問題児を受け入れる信仰厚いサンシャイン・ハウスだが、その実体は中絶反対を唱えるあまり医師を殺害するという殺人コミュニティなのである。
エンディングで微笑む黒人少女姿のアビバに出口の無い闇を感じて暗澹とさせられてしまうのは、そう簡単にこの欺瞞に溢れた社会をひっくり返せない事を我々観る者が解り過ぎる程解っているから、そしてそれを何処かで容認して生きているからに他ならない。

細かく章立てされたお伽話風の構成や、8人のイケてない女優によるアビバのキャラクター構築など、トッド・ソロンズならではの工夫が見られることは確かだ。だが言いたいことは前作と相通ずるものであり、目先の設定を巧妙に変えただけに過ぎないようにも思う。シニカルに笑い飛ばした「ウェルカム・ドールハウス」のリズムの良さが失われて、ドロドロしたメッセージ性だけが強調されてしまったのはちょっと残念かな。

どうでもいいけどあの腹肉は、観客に殺意覚えさせる為にやってるとしか思えんな・・・


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