-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「スイミング・プール」
2005年 08月 24日 (水) 12:23 | 編集
 スイミング・プール 無修正版

「スイミング・プール」 ★★★★

Swimming Pool(2004年フランス)
監督:フランソワ・オゾン
キャスト:シャーロット・ランプリング、リュディヴィーヌ・サニエ


きらきらと輝くスイミングプールの水面で交錯する虚構と現実。

ネタバレ有
「8人の女たち」「まぼろし」のフランソワ・オゾン監督作品。
南仏プロヴァンスのスイミング・プールのそばで起こる殺人事件を、対照的な二人の女の姿を映しながら描いたミステリー仕立ての物語である。
このストーリーをどう解釈するか、おそらく観客のほとんどがいくつかの説に考え悩むところではないかと思う。以下は自分の解釈なのでネタバレ全開となっています、見たい方のみ【】内を反転して下さい。


1.すべてサラの夢オチ。(コレが一番つまらないよねw)
2.サラは南仏には行ったが、ジュリーはサラの小説の題材であり架空の人物説。この場合南仏でサラが一人で過ごしていたのか、もしくは社長の娘ジュリア(ラストで手を振っちゃう人w)と実際に二人で過ごしたのかという疑問も残る。
3.別荘で起こった事はすべて現実。
4.ジュリー幽霊説(人から聞いた説。確かに荒唐無稽だが面白い!)
5.物語はサラの小説の中の話、映画の最初と最後だけが現実。これもイケるかなw。

3説はラスト5分を見ていれば、やはりあり得ないと思われる。
1説はむしろ一番辻褄が合うのかもしれないが、これでは映画的な面白さは皆無だろう、ということで勝手に2を押すことに決定。
おそらくサラは別荘に一人でいて、ジュリーという存在は彼女の欲望の裏返し的な妄想の産物だったのではないか。例えば判り易い例では、「十字架を壁からはずす」、という行為を彼女のリアルとバーチャルの境界の象徴として捉えた場合納得が行くと思う。即ちジュリーとのエピソードはサラの小説の題材として描かれたものなのである。十字架のシーンの他にも無駄に思えるようなPCに向う長いカット、そして何度も登場する酷く明るく輝くスイミング・プールの水面等の虚構の世界への入り口として示されたサラの行為或いは風景によるメタファーが散りばめられているのだ。こう解釈するとプールサイドの殺人事件は虚構(サラが別荘で書いた2本の小説の一つ)であり、ジュリアとサラは面識がなかったという結論になるだろう。

しかしながらこれらのシーンが茫漠とした現実と虚構の境界を暗示するとしても、やはり受け止める個人によって解釈は違ってくるだろうし、これが本作の醍醐味とは思わない。


現実と虚構のボーダーラインが極めて曖昧な演出である故に、その謎の部分に翻弄されがちだが、そもそも謎解きがテーマの作品ではないと思う。
それ以上に観るべき点は、プールサイドで横たわる女とそれを見つめる女という鮮やかな視線の対比だ。嫉妬、傲慢、羨望そして憎悪、静かにカメラに捉えられた表情の中に一瞬にして浮かび上がる感情の渦。ミステリー仕立てのこの物語には、女性の複雑な感情の吐露を鮮烈に描き出すオゾンの手腕が冴え渡っているのだ。

結論としてこの作品のテーマは、南仏で新しいジャンルの小説に取り組むことによって、サラ自身が自らの現実に向き合いその殻を破っていく、という新しい自分探しであるということだろう。

イギリス人ミステリー作家サラ役には、「まぼろし」のシャーロット・ランプリング。もうひとりのヒロインである出版社社長の娘役ジュリーには、「8人の女たち」のリュディヴィーヌ・サニエ。
二人の演技のせめぎ合いを観るのも面白いが、嫉妬と羨望が入り混じるランブリングの表情が、サニエの圧倒的な若さ以上に印象に残る。個人的にオゾン作品では一押しw。 因みにサニエもランブリングも驚嘆の脱ぎっぷりの良さだが、脱ぎ過剰ではっきり言ってエロくないという悲しさ OTL(2004年6月鑑賞)


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■フランソワ・オゾン監督作品
焼け石に水 8人の女たち デラックス版 まぼろし

スイミング・プール


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