-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「17歳のカルテ」
2005年 08月 24日 (水) 12:06 | 編集
17歳のカルテ コレクターズ・エディション 17歳のカルテ コレクターズ・エディション

「17歳のカルテ」 ★★★★

GIRL, INTERRUPTED(1999年米・独)
監督:ジェームズ・マンゴールド
キャスト:ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー、ブリタニー・マーフィー

異常と正常の境界は何だろう?物事の基準を作り出すのは時代と人間の価値観である。

気分不安定、目標不明確、衝動的、カジュアル・セックス、自傷行為、反社会性と悲観的態度・・・精神科医が下した病名は「境界性人格障害」。
これが精神病なのかどうかさえ今だったら怪しいものじゃないだろうか?大なり小なりこの位の傷は皆抱えていてもそれが表面に出てくるかどうかの違いで。ただ自分に正直に生き過ぎて、正常と言われる範囲からほんの少し逸脱した人間への便宜的な呼称にしか思えない。現実から逃避して閉じこもるなんて、今で言う「鬱」とどこが違うのか?
この映画を観ながらふとそんな自問自答をしていた。

何かに追い詰められ脅えたような表情の少女達を目にして思うのは、そもそも正常と異常の境界はどこにあるのかということだ。
人が決めたそのラインこそ実は曖昧で当てにならない。
全く皮肉なことに忌み嫌っていた精神病棟での不思議な安息と友情にスザンナの魂は癒されてゆく。病院という異常な環境の下で成長する少女達の苦悩と葛藤、痛ましくも生々しい描写に胸を打たれる。

'60年代の閉鎖的な精神科病棟を舞台にしていることもあり、この映画から連想するのは『カッコーの巣の上で』。ジャック・ニコルソン的な配役が精神病棟への反逆心を露わにするアンジェリーナ・ジョリー演じるリサだ。
本作における彼女の存在感は圧倒的で爽快でさえある。内省的なスザンナ(ウィノナ)と対称的に非常に奔放で魅力的なキャラクターに描かれたリサは、未だにアンジェリーナのどの出演映画より輝いているように思えてならない。

「私が異常だったのか、時代のせいなのか。ありがちなただの“つまずき”だったのか。ただ、とても寂しかった・・・」
時代の閉塞性を描きつつも、遠い世界の事のようで実は決してそうではない、という所がこの映画の最大の魅力である。そして他人より少しばかり傷つきやすくて脆い少女達の心の再生を願わずにはいられなくなるのだ。
17歳という繊細な青春期を鮮烈に映し出した秀作である。


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