-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「ラブドガン」
2006年 02月 04日 (土) 23:02 | 編集
ラブドガン ラブドガン

「ラブドガン」 ★★★

LOVED GUN (2004年日本)
監督:渡辺謙作
キャスト:永瀬正敏、宮崎あおい、新井浩文、岸部一徳、野村宏伸、田辺誠一、川合千春、伊佐山ひろ子、土屋久美子、飯田孝男、水上竜士、狸穴善五郎、荒戸源次郎
   ⇒ ラブドガン@映画生活

ハード過ぎる現実と詩的でシュールな叙情性が奇妙な一体感を持っている作品。

復讐を軸に交錯する男女のハードボイルドサスペンスだが、アクションというよりはかなり感傷的なドラマになっており、非常に技巧的な構図や構成がこの作品独特のテンポを作り出していると思う。

物語は二つの人間関係を中心に、4人の人物の現実と過去、そして幻影が錯綜するという構成になっている。
一つは銃弾を飲み込むという行為で心の補完をした殺し屋葉山田と、両親の無理心中の原因となった愛人を憎む女との出会いから始まる流れであり、もう一つは葉山田の育ての親であり親の敵でもある男とその相棒が、葉山田を追いかける流れだ。

そしてこの作品のキーになるものは銃弾の色が表現する人間の心という側面。拳銃を撃つ時、憎しみは黒、悲しみは青、怯えは黄色というようにその感情が銃弾の色となって現れるという奇妙なキーワードだ。そして彼等が探しているのは
  「どんな気持ちで撃てば赤い銃弾が出るのか?」
其々に過去の清算をする為に、追われ、そして追いかける。
何しろ岸部一徳の存在感が素晴らしい、そしてラストの10分がとてもいい作品だ。3人の男が抱えたものの重さ、そして愛。総てを打ち砕く銃弾に込められたものは憎しみを超越した限りない愛なのだろう。皮肉にもアキラという銃で繋がる愛と人生に不思議な安らぎさえ憶えるエンディングである。

無駄な音楽を排した静寂と、独特のスローモーションを多用したカメラワークに暗い色調の画面、監督の拘りが前面に出た個性的な絵が印象的だ。鈴木清順監督の弟子というのもよくわかるw。
しかし雰囲気はとても味わいのある作品だが、気になったのは不要に思える長回しやカットもまた多いこと。静寂と沈黙で支配された緊張感が、張り詰める最高潮に達する手前でいつも萎えてしまうような、そんな不完全燃焼な印象がつきまとうのは、その一端にテンポの悪さがあることは否めないだろう。正直本編に111分という尺が必要であったのかは疑問。悪くない作品だと思うのだがテーマの伝わり難さや独特の世界観はかなり好き嫌いが出そうだ。宮崎あおいと岸辺さんのファンには必見だろうが観る客を選ぶ映画になっているので注意。

これ公開時劇場で観た時、役者の台詞がとても聞取り辛かった。それがとても残念だったことをよく憶えている。ラストのカットはゴッホの絵みたいだねw


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