-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「BULLY ブリー」
2006年 01月 14日 (土) 16:41 | 編集
BULLY / ブリー BULLY / ブリー

「BULLY ブリー」 ★★★

BULLY (2002年フランス/アメリカ)
監督:ラリー・クラーク
キャスト:ブラッド・レンフロー、ビジョウ・フィリップス、レイチェル・マイナー、ニック・スタール、マイケル・ピット、レオ・フィッツパトリック、ケリ・ガーナー、ダニエル・フランゼーゼ
  ⇒ IMDbのTrailerへ
  ⇒ ブリー@映画生活

すれ違ってしまった友情の破綻が招いた衝動と愚直な暴走。病めるアメリカ、こんなに想像性欠如のバカが多いのか?

1993年のフロリダで実際に起きたボビー・ケント殺害事件の映画化作品、監督は「ケン・パーク」「KIDS」のラリー・クラークだ。
ストーリーはボビーとマーティという幼馴染の二人に生じた亀裂から、あっという間に仲間七人がボビーを殺しそれが発覚するまでの話である。当時主犯のマーティは16歳。

本作の優れている点を挙げるとすれば、稚拙で愚かな若者達の心理描写がよく表現されているということである。この短絡的で想像力を欠いた殺人の動機自体は虐めへの恨みと同情という極めて単純なものに拠る。また彼等は殺して初めて事の重大性を認識し、発覚に脅えた挙句罪をなすりつけ合うのだが、どうしても殺さなければならない程の憎悪が本当に其処に介在したのか、否、そんな理由を彼等全員が持っていたかどうかは甚だ疑問なのである。
二人の関係から派生したこの事件の異常性は、ドラッグやサーフィン、SEXでもするのと同じ感覚で殺人を企図する安易さにあると言っていいだろう。何処かで彼等七人の人生の問題解決の為にボビーという存在の消去が置き換えられてしまったかのような殺人への猛進、それは本来彼等自身が置かれた閉塞した状況を表象するはずのものである。
その点を考えた時に被害者の人間像、また犯行に及んだ七人の背景についての描写が表層的過ぎるのは若干物足りなさが残るものだ。おそらくはショッキングなテーマを扱う作品としての狙いから、SEXシーン含め無駄に素っ裸とか股間のサービスショットが多いのだろうが、そういう必要過多な部分は少し省略しても其々が抱えていた事情、あるいは家族といった描写を掘り下げた方がより深い問題提起を為し得たであろう。後味が悪い割りに心を動かされないのは全体的に軽さを感じさせる演出と事件の患部にもう一歩踏み込んでいないせいかもしれない。

個人的な意見だが、ボビーとマーティ二人の人間関係に着目すると、実はこの事件は非常に皮肉なものであるように思う。ボビーが父親の半ば封建的な干渉も聞き入れず、「親友」と称してマーティを「占有」し執着したのは、ボビーという人間の心の内にマーティへの抑え難い拘泥があったことを映画は匂わせる。それが友情と同時にホモセクシュアル的な方向性を持っていた様子からも、愛する物への支配欲が期せずしてマーティを服従させ虐待するという関係に導いてしまったとも考えられなくはない。
また、頭は良くないがなかなか人好きのするもてる男というマーティの人物像も、ボビーの支配欲をかきたてる一因として描かれる。映画の言及はそこまでなので後は推測の域を出ないが、他人を疎外し優越感を抱こうとする独占欲の強いタイプの人間と、対して力に弱く卑屈にも屈服してしまうタイプがどうにも離れられない関係に陥ってしまっていた状態にあるとすれば、それは彼等二人にとっての不運としか言わざるを得ないのだ。

因みにBULLYという意味は虐めっ子という意味だそうで。
ニック・スタールはここでも悲惨な殺され方をしているが、最近では「シン・シティ」でほぼ誰だかわからない状態で黄色くなっていたのが記憶に新しいところだ。それにも増してブラッド・レンフロが上手い。「スリーパーズ」や「依頼人」では上手い子役、という印象しかなかったが、少し気の弱い青年のナイーブさや暴走を丁寧に演じて印象的だ。でもちょっと太ったなw


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