-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


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「パッチギ!」
2006年 01月 06日 (金) 21:00 | 編集
パッチギ ! スタンダード・エディション パッチギ ! スタンダード・エディション

「パッチギ!」 ★★★

(2004年日本)
監督:井筒和幸
原案:松山猛  『少年Mのイムジン河』
キャスト:塩谷瞬、高岡蒼佑、沢尻エリカ、楊原京子、尾上寛之、真木よう子、小出恵介、波岡一喜、オダギリジョー、光石研、加瀬亮、キムラ緑子、余貴美子、大友康平、前田吟
   ⇒ 公式サイト
   ⇒ パッチギ!@映画生活

三丁目の夕日といいこの作品といい、日本人はどうもノスタルジーに弱いらしいw

 60年代京都が舞台に描かれた在日物の群像劇。コテコテ。
 ガキ帝国と岸和田がミックスされたようなまさに井筒節と言うべきか。この監督の普段の発言の傾向には全く賛同できないしベタな作風も好きではないが、喧嘩のシーンに満ち溢れる強烈なエネルギーの爆発は監督の持ち味が十二分に発揮されている。
 またこの作品の世界を観て60年代を振り返る事が逆に今の日本の状況を見直すことに繋がるだろうなんていう極めて正統派な要素もあって、表層的には泣ける感動作に仕上げられていることも確かだ。
 
 だが結論から言えば投げられた在日問題というボールをキャッチしないまま終わってしまったように感じられてならない、即ち柔な問題提起のみに終始したノスタルジー映画とでも言おうか。結局日本人と朝鮮人との間に隔たる精神的な国境を超えられない現実を描きつつ、総てのエピソードはフォーククルセダーズの「イムジン河」と子供の誕生に収束されるのだ。この時代に解決されなかった問題の担い手を次の世代に引き継ぐかのように。

 さらに視点も物凄く在日寄りであることも気になる。在日朝鮮人の中に根深く残る怨恨、そして「日本人を捨てられるか?」という問い。そんな一方的な図式の描き方自体が国籍に捉われてウダウダやっている相変わらずの差別主義と何ら変わりないのではないのか?敢えて「GO」の言葉を借りれば、
「だっせぇーーーー」

この時代の状況を描くことはそれはそれでいい。だが既に革命闘争は挫折し社会主義というイデオロギーは崩壊した。そんな時代を経て北朝鮮による拉致問題や靖国問題が未だ完全解決しないままの今、在日と言われる人々の状況や日本人との関係はどう変化しているのか、個人的にはそれを欠落させて何を語るのかと思う。敢えてそこに触れないのはむしろ今日性を欠いていると言わざるを得ないのではないか?
 よく「GO」は恋愛で民族的な差別や偏見自体をぼやけさせているように言われることが多いが、扱うテーマの核がそもそも違うということも考えるべきだし、「GO」の方が遥かに在日や日本人という柵を突き抜けて人間が向き合うべき自分自身というアイデンティティに真摯に対峙していると思う。

 面白いのはこの作品への評価が異様に高いことだ。韓流ブームに乗り作品として注目される要素は十分だったことも事実だろうが、本作は根深い双方のわだかまりを描くエピソードも盛り込まれシビアな視点も感じさせる。安直な韓流ブームとは一線を画する点は確かに評価されて然るべきかもしれない。「血と骨」が「家族」、「GO」が「アイデンティティ」をテーマにしていたことと比較すると、時代は古いがストレートに在日と日本との関係を描いた作品ではあろう。

 で、本作の最大の功績は、60年代に既に超えられない壁への思いを歌った人間達がいた、ということを知らしめてくれたことだろう。大友康平に「歌ったらいけない歌はない」と叫ばせること以上に彼等の存在自体が偉大だと思う。
展開を見ると、プロローグの乱闘は非常に白熱しているが、前半は意外にノスタルジックな描写が多く、親善サッカー辺りまでのくだりは少し中だるみした印象だ。しかし、決闘と「イムジン河」、出産という3つのエピソードが極まっていく終盤のテンポは実に素晴らしい、映画自体はよくまとまっている。

でも何か足りない、全然足りない。
ノスタルジーに浸る前に目を向けることが他に沢山あるのではないか?

塩谷瞬って誰だっけ?と検索してたらこんな人だった。ハリケンジャーっていうのもあったらしい。
それにしてもオダジョーは出まくってるなぁ、まるで浅野忠信のようだw


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