-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


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「あの夏、一番静かな海。」 
2005年 12月 14日 (水) 09:09 | 編集
あの夏、いちばん静かな海。 あの夏、いちばん静かな海。

「あの夏、一番静かな海。」 ★★★★

(1991年日本)
監督:北野武
音楽:久石譲
キャスト:真木蔵人、大島弘子、河原さぶ、藤原稔三、寺島進、小磯勝弥、松井俊雄、石谷泰一、窪田尚美、大和田剛、澤井革、芹沢名人
   ⇒ あの夏、いちばん静かな海。@映画生活 

音の無い世界に生きる男女の夏を鮮やかに描いた北野監督のラブストーリー。

「キタノブルー」と云わしめた映像の美しさにまず目を奪われるが、この作品の最も注目すべき点は映像の見せ方の上手さであろうと思う。長回しの連続、その合間に挟み込まれるポイントを押さえた短いショット。無駄なシーンは一切無いのではないかと思われる簡潔な展開が非常に印象的であるが、ナレーションや台詞の説明が殆ど無いことにも驚かされる。にも関らず、この映画は伝えるべき事を完璧に観る者に伝えるのだ。そして二人の視線が殆ど交錯することが無い構図のユニークさ、一度目、二度目と繰り返されるエピソードによって、前と変わったもの或いは変わらないものを鮮烈に表象する、見事だと思う。

ストーリーは非常に切ない物であるが、映画は叙情的に流される事なく淡々と静かに幕を閉じる、エンディングで現れるタイトルバックが印象的だ。
その静寂は二人の聾唖の世界の象徴でもあるのだろう。激しい波の音も人々の笑い声の中に秘められた嘲りや異端視も彼等の耳には届かない。どれ程の痛みを背負って二人が生きているのか、映画は彼等が当たり前のように傷つけられる日常をも決して通り過ぎることなく描く。だからこそその視線の先に同じ物を目指して歩く二人の真摯な姿と心の繋がりに、映画の中の人々と同様に我々も打たれるのかもしれない。夏の終わりに訪れた唐突な別れは悲痛であるが、彼等を取り巻く周囲に少しずつもたらされた変化がフラッシュバックで語られるシーンは実に感動的だ。

難を言えば言葉を発する事のできない二人の静寂がもっと具体的に表現されても良かったのではないかと思う。久石氏の音楽は非常に素晴らしいがこの映画には饒舌過ぎる。茂にはサーフィンをしていても波の音も風の音も決して聞えないのだ、その静寂の世界がいかなるものであるか、音楽ではなく無音で描いて欲しかったと思う。

前に観た北野監督作品についての感想を殆ど書けていないので、作品を改めて観直してみたいと思っている、思ってはいるけどなかなかできないわけだがorz。この作品は「ソナチネ」「キッズ・リターン」に次いで好きな映画、ということでお薦めですw。


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■北野監督データ
   ・フィルモグラフィー
   ・当ブログの北野作品感想LINK
     あの夏、一番静かな海。 ★★★★ 
     ソナチネ ★★★★☆
     キッズ・リターン ★★★★
     HANA-BI ★★★☆
     Dolls ★★★
     TAKESHIS' ★★☆

■サウンドトラック
あの夏、いちばん静かな海

JOE HISAISHI MEETS KITANO FILMS JOE HISAISHI MEETS KITANO FILMS

北野作品の中の久石譲の楽曲を集めたアルバム。
名曲が揃っているので北野・久石ファンには嬉しい一枚w

■北野武監督作品お薦めDVD
ソナチネその男、凶暴につきキッズ・リターン
あの夏、いちばん静かな海。Dolls [ドールズ]3-4×10月
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