-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


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「CURE」
2005年 08月 24日 (水) 10:51 | 編集
CURE キュア CURE キュア

「CURE」 ★★★★

(1997年日本)
監督:黒沢清
キャスト:役所広司、萩原聖人、うじきつよし、中川安奈、螢雪次朗、洞口依子、でんでん、大杉漣、戸田昌宏


人はCUREされたいと本能的に望んでいるのだろうか?
人間の潜在意識下から奔出する負のエネルギーの恐怖。怖い。

黒沢ホラーとしても邦画のホラーとしても最高傑作だと思う。
スプラッタシーンは少ないし過剰な演出はほとんどない。極めて淡々と描かれ進展する猟奇連続殺人には悲鳴をあげる様な恐怖感はないが、じわじわと心理的に追い込まれるような怖さがある作品だ。

特に潜在意識下の欲望を引き出す催眠誘導の不気味さ、この演出は非常に上手いと思う。人間の内に秘められた殺人の欲望や憎悪という負のエネルギーが現出する瞬間、それは全く正直目を背けたくなる描写だ。間宮の執拗な言葉のリピートは抑圧されてきた本能的な欲望を意識下から奔出させ、同時に鑑賞者に対する問いかけともなって深層心理に蓄積されていくのである。

そしてもう一つは「音」の効果的な演出だ。ブーンという洗濯機の低い音、海岸で聞える低い波のうねりの音、などの低音の多用が観る者を否応無しに不快と不安が錯綜した心理へと陥れていく。
間宮の死で収束に向かったかと思われた事態は殺人の連鎖を止められない最悪の状況を匂わせてエンディングを迎える。この映画の恐ろしさは、剥き出しになった人間心理の負のエネルギーの暴走と連鎖にあるのではないだろうか。そしてその要因が最も身近で誰の心にも潜む欲望であることに誰しも戦慄を覚えずにはいられない。
未だ果てることなく続く負の連鎖と不可避の恐怖、必見の一作である。

役所さんの好演は勿論、相対する萩原聖人の尊大で相手を見透かしたような不敵な表情が実に良い。心理サスペンスホラーとして全く秀逸な出来だと思う。


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