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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「ダブリン上等!」
2005年 11月 24日 (木) 09:51 | 編集
ダブリン上等! ダブリン上等!

「ダブリン上等!」 ★★★☆

INTERMISSION (2003年アイルランド/イギリス)
監督:ジョン・クローリー
キャスト: コリン・ファレル、キリアン・マーフィ、ケリー・マクドナルド、シャーリー・ヘンダーソン、コルム・ミーニイ、デヴィッド・ウィルモット、ブライアン・F・オバーン、ディードル・オケイン、マイケル・マケルハットン、トマス・オスーレーワウン、オーウェン・ロー
   ⇒ 公式サイト
   ⇒ ダブリン上等!@映画生活
   ⇒ IMDbでTrailerを見る

アイルランドのイケてない現実をさらりと映し出した群像劇。
作品はイギリス映画の鬱屈を秘めつつ軽妙に其々の人物像とその相関を辿る。スクリーンに凝縮して映し出されたものはアイルランド社会の現実と全然思うようにはいかないダメ人生そのものだ。失業や失恋で誰も彼も欲求不満の苛々状態、このどうしようもなさを脱却する為にもがく彼等の呑気な奮闘振りが憎めないドラマとなっている。
何人もの登場人物が微妙に絡んでいく構成ではあるがキャラがそれぞれよく立っているのと見せ方の解り易さで混乱する事はない。ショボい銀行強盗騒動に到るまでの展開は登場人物の多さもあって若干もたつく印象だが、時々ニヤリとさせられたり爆笑のエピソードが緩急となってすべてが繋がっていく終盤のテンポが非常に快感、「トレインスポッティング」をダサ目に味付けした悲喜劇とでもいったところか。ただし、あくまで小市民ティストであるw。

コリン・ファレル、キリアン・マーフィ、ケリー・マクドナルド、シャーリー・ヘンダーソンと言った役者の上手さはこういう映画では実に光る、コリン・ファレルはやっぱりこんなアクの強い役の方が断然いい、スクリーンに彼が出ている時間は少ないがやはり強烈な魅力を放っていると思う。群像劇にはありがちな収束ではあるけれど総てを丸く収めるどころかビターに帰結するエンディングが個人的には良かった、人生にはいつ何が訪れるかそれは誰にも判らないのだから(その発端があの悪ガキというのがまた最高じゃないかw。

原題の"INTERMISSION"とは休憩時間、休止状態、を意味するが、本作の場合は疾走する人生の中の休止期間とでも言いたいところなのだろう。因みにこの作品、アイルランドアカデミー賞(IFTAアワード)作品賞含め4部門を受賞したらしい、所謂期待しないで観ると間違いなく物凄く面白いというタイプの映画w。「ヴェロニカ・ゲリン」や今作などアイルランドの作品には律儀に顔を出しているコリン・ファレルが魅力的だ。


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