-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


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「真夜中の虹」
2005年 11月 01日 (火) 01:59 | 編集
トータル・カウリスマキ Vol.1 真夜中の虹/浮き雲 トータル・カウリスマキ Vol.1 真夜中の虹/浮き雲

「真夜中の虹」 ★★★☆

ARIEL (1988年フィンランド)
監督:アキ・カウリスマキ
キャスト:トゥロ・パヤラ、スサンナ・ハーヴィスト、マッティ・ペロンパー、E・ヒルカモ

あぁ不幸独り占め(笑。
だが不幸を悲惨なだけには描かないこの監督の見せ方は本当に不思議な魅力を持っている。

本作は希望の見えない炭鉱の町から夢を探して南へ向った男の生き様を描くドラマ。北欧の寒空に幌の開かないキャデラックに乗って、絶妙なハードボイルドコメディタッチで描かれる波乱万丈な放浪の旅は全くシュールだ。いつものように台詞もエピソードの描写も最小限、登場人物は無表情だが、軽快なテンポで映し出される逃亡劇にいつのまにか夢中になって浸ってしまうそんな作品である。いきなり自殺、いきなり仕事放棄、いきなり実刑(爆。 だが脱獄や犯罪の重さは微塵もなく八方塞がりな絶望なんて少しも感じさせない、むしろ漠然とした希望さえ抱いてしまうティストで淡々とストーリーは展開するのだ。

実は無茶苦茶にハードな要素だらけのこの映画が違和感なく受け入れられるのは、例によってカウリスマキ独特のこの上なく端的で、且つ無駄を削ぎ落とした判り易い描写と「間」(あるいは呼吸のようなもの)が作品全体のスピード感を醸成しているからに違いない。

そしてあのエンディングである。
総てが収束される“Over the Rainbow”、これこそが映画のテーマそのものなのではないか。この曲に見送られる3人の人生にとっては、題名にもなっている「ARIEL」という船に向うこのラストシーンが新たな出発点になっているのであろう。これからも限りなく苦労は続く、そんな予感も見え隠れさせながら、どうしようもなく駄目な運命もきっと何かいいことが見つかるという漠然とした未来への夢、それこそ何の保証もない希望かもしれないが、この映画を愛したくなる理由はこういう単純なところにあるのかもしれない。

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過去のない男
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