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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「シャロウ・グレイブ」
2005年 09月 12日 (月) 00:41 | 編集
シャロウ・グレイブ シャロウ・グレイブ

「シャロウ・グレイブ」 ★★★☆

SHALLOW GRAVE (1995年イギリス)
監督:ダニー・ボイル
キャスト:ユアン・マクレガー、ケリー・フォックス、クリストファー・エクルストン、キース・アレン、ケン・スコット、ドリン・マクレディ 、ジョン・ホッジ

ルームメイトの突然の変死で転がり込んだ大金によって揺らいでゆく人間関係をシュールなタッチで描いたサスペンス。
見所は軽快なテンポと見せ方の上手さ。

「シャロウグレイブ」、あの「トレインスポッティング」の前年に公開された作品だ。
物語自体は特に目新しさがあるというわけではない、要は金を巡る仲間割れの話だ。金欲しさに狂っていく3人の心理描写も若干唐突な印象はある。だが欲望が産み落とす堕落と狂気の非日常性を、ダニー・ボイル流に歯切れの良いテンポで描き出してくれる。そのせいか観ていて非常に面白い作品であることは確かだ。ラストもある程度予想できるどんでん返しが待っているが、映画の中に登場するTV番組で力説されていた"頑張っちゃダメ、負けることが大切♪"という部分に象徴されるような全く皮肉なエンディングでこれまた捻りが効いていて上手いw。

映像ではルームシェアされたアパートの無機質なイメージがドロドロな殺人劇を緩和、トレスポへの布石かと思う得も言われぬグロさが垣間見えるのもステキである。
で、SHALLOW GRAVEとは直訳すると「浅い墓穴」という意味だが、掘った墓穴の浅さ共々欲望に支配された人間の愚直さと人間関係の脆さをも象徴する題名となっているようだ、個人的には結構好きな作品、陳腐かもしれないけどw。

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