-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「愛についてのキンゼイレポート」
2005年 09月 03日 (土) 02:30 | 編集
愛についてのキンゼイ・レポート 愛についてのキンゼイ・レポート

「愛についてのキンゼイレポート」 ★★★☆

KINSEY (2004年アメリカ・ドイツ)
監督:ビル・コンドン
キャスト:リーアム・ニーソン、ローラ・リニー、クリス・オドネル、ピーター・サースガード、ティモシー・ハットン、ジョン・リスゴー、ウィリアム・サドラー、ティム・カリー、オリヴァー・プラット
公式サイト

感想にはネタバレが含まれます。
1940~50年代に世界初の性に関する調査報告「キンゼイ・レポート」を発表したアルフレッド・C・キンゼイの物語。
これは伝記映画でありつつ様々なテーマを包含した実は非常に真面目な映画だ。性に対する社会的通念と偏見・モラルの問題、セックスと愛情のシンクロ、歪んだ性道徳によるトラウマ、さらには夫婦(ペア)という繋がりの問題。これらを網羅しつつ作品はキンゼイ・レポートがいかにして研究発表されるに到ったかという経緯と、キンゼイレポートの主な内容を描いていく。

膨大なデータに裏づけされた個体の数だけ違う性癖。
この作品を観て最も考えさせられた部分は、所謂我々が抱く「異常」という概念或いは価値観が極めて誤謬に満ちているということだろう。即ち異常と正常という物差しそれ自体が、例えば歴史が培ってきた宗教的思想や社会的倫理観等というものによって植えつけられた固定観念や先入観に支配され易く、また我々の価値基準とは絶対的な普遍性など持ち得ないということだ。
終盤1人のレズビアンの女性がキンゼイに告白する救われたという思い、これこそ「個性」としての性を認めた「キンゼイ・レポート」が最も貢献した新しい価値観であるのかもしれない。このエピソードを始めとして、今からたった50年前のアメリカがいかに保守的で性的なものをタブー視する風潮にあったか、という事実が作品中では痛烈に語られている。このレポートが相当センセーショナルな挑戦であったことは想像するに難くない。

聞き取り面接方式を性調査に採用するにあたって、キンゼイ博士自身が調査の対象となって質問に答えるというシーンが作品の展開上非常に効いていると思う。これによって彼のパーソナリティーが実に明確になり、またこの調査の精密性と徹底した学術研究的アプローチをも物語る結果となっているように感じた。まぁキンゼイという人物はここに描かれている限り本当に学者そのものという印象。ホモセクシュアルやらフリーセックス等研究の実践的行動に出たのは、父親との関係で生じた彼自身の性的トラウマも関っていたのかもしれないが、学問バカであることは間違いないw、そういうキャラ構築もきっちり描かれていたと思う。

但し皮肉にも映画の結末は最もオーソドックスな夫婦のあり方へと着地するのだ。キンゼイの研究を支え愛し続けたマックという女性を、彼は森の中でもう一度発見し出会うのである。性と愛情を別物としてリポートしたキンゼイ自身が愛情によって支えられていたという事実に、映画は帰結するのだ。

勿論人間は動物でその性的欲望は本能だ。だがセックスがいくら満たされていても誰かを愛さない人生はきっと最低だし、性への理解と同時に人たる為に大切なことや倫理観も必要なはずだ、何故なら人間は複雑怪奇な社会的動物なのだから。
なんて物凄く余計なことをエンドロールを観ながら思ったりしたが、結論伝記と言ってもテーマが多岐に渡る作品なので、どの部分に共感できるかによっても印象が変わってくる話だと思う。ぼかしなしでモロな映像やストレートな性表現もあるが全くエロさなし!無念(ぇ。
個人的にはキンゼイのサイズにはワロタw、キャストでいいのはローラ・リニー、笑顔が最後まで非常に魅力的だ(腹のはみ肉も。

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