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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「奇跡の海」
2005年 08月 24日 (水) 09:16 | 編集
奇跡の海 プレミアム・エディション 奇跡の海 プレミアム・エディション

「奇跡の海」 ★★★☆

BREAKING THE WAVES (1996年デンマーク)
監督:ラース・フォン・トリアー
キャスト:エミリー・ワトソン、ステラン・スカルスガルド、カトリン・カートリッジ、ジャン=マルク・バール、ジョナサン・ハケット、エイドリアン・ローリンズ

愛情の純粋と本質を逆説的に問いかけられる、
それは愛なのか?それでも愛なのか?

感想にはネタバレが含まれます。
事故で全身麻痺となった最愛の夫から、愛人を持ちその愛の行為を自分に話すように言われた妻。娼婦となって狂気の世界に堕ちていく女の生き様を描くことで究極の一つの愛の形を映し出す。

さすが「ダンサーインザダーク」「ドッグヴィル」の監督トリアー。道徳心や良識をひっくり返される神経逆撫で路線の作品を描かせたらこの監督の右に出るものは今いないんじゃないだろうか。愛の形に定義はないとはいえ、「トークトゥーハー」と一緒で鑑賞中「異常だよな、これ」と軽く2~3度呟きたくなる。
インモラルを愛という言葉で覆い隠しすり替えられた巧妙さに騙されていくような不快感。ラストも正直目を背けたくなる程不条理極まりない。しかしあのエンディングだからこそ魂の救済というものを逆説的に考えるということはあるかもしれない。いずれにしても心を酷くかき乱される物凄く疲れる映画ではあると思う。

この監督、人が隠したくてたまらないものを曝け出し暴くことに関しては本当に上手い。そしておそらくそれを覗き見たい感情が誰にでもあって、そんな自分の中の醜悪な部分を目の当りにさせられるからこそ不快な気分になるのだろう。手持ちカメラによる撮影のぶれも映像のリアル感はあるけれどイライラ感を増幅させる効果がある気がした位だw。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の場合もそうだが結局監督は「無垢で純粋なもの」をテーマに描いているように思う。どんなに傷つけられ汚されようと喪われないものへの拘りなのか、あるいは逆に嫌悪なのか。

一度観たら暫く鬱な気分全開だが、ま、好きな映画じゃないと思った映画ほど二度と忘れられなかったりするものだ。この映画はそういう意味では名作なのかもしれないw。
96年カンヌ国際映画祭審査員大賞受賞作品。


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