-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「ペッピーノの百歩」 
2005年 08月 29日 (月) 18:40 | 編集
ペッピーノの百歩

「ペッピーノの百歩」 ★★★

The Hundred Steps(2000年イタリア)
監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ
キャスト:ルイジ・ロ・カーショ、ルイジ・マリア・ブッルアーノ、ルチア・サルド、パオロ・ブリグリア、トニー・スペランデオ、アンドレア・ティドナ、ピッポ・モンタルバーノ、アントニーノ・ブルスケッタ、パオラ・パーチェ、クラウディオ・ジョエ
公式サイト

非常に曖昧な印象を拭えない作品である。
父親を始めとした大人への反抗とマフィア糾弾を目指す社会正義。一体どこまでが青年期にありがちな父親への反発による行動で、どこからが社会正義への覚醒なのか、残念な事に最後までこの二つが曖昧なままストーリーは帰結してしまう。もしこのぺッピーノの行動のせめぎ合いが上手く昇華されてマフィアへの反対運動に繋げられていたならば、社会派ドラマとしても青春ヒューマンドラマとしても見応えのある映画になっていたのではないだろうか。
ただし、マフィアとこれだけ密に普通の人々が関っていたというイタリアの現実に驚かされる作品ではある。
時代背景はイタリアの60年代。自分の家から百歩の距離にマフィアのボスが住んでいて、マフィアと関らなければ生きていけないようなそんな町で起こった実話がベースとなっている。
マフィアへの反逆の狼煙を揚げた青年のドラマティックな人生が物語の主軸となるが、その反抗の矛先はマフィアと言うよりもむしろマフィアを容認しその社会悪に便乗して生きる「大人」に向っていたのだろう。旧い慣習を打ち破りマフィアを糾弾しようという、所謂社会派ドラマの骨太な精神の醸成が弱いのは、先程も述べた通りペッピーノ自身の「覚醒」「成長」という演出が曖昧に終始しているからではないかと思う。
しかしながら事実ベースのエンディングは非常に衝撃的である。父親への反発心から少し調子に乗り過ぎた部分もあったのだろうが彼の対峙していた敵はそう生易しい相手ではなかったのである。引き換えにしたあまりにも大きな犠牲を前にして、ペッピーノという人間の苦悩や憤りの真実をもっと知りたくなるのと同時に、彼が埋めようとした百歩の困難さを改めて感じさせられる作品でもあった。
ルイジ・ロ・カーショが「ぼくの瞳の光」とは違った理想に燃える青年役を好演している。
ヴェネチア国際映画祭脚本賞受賞作品。

 ペッピーノの百歩@映画生活

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