-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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「ナイト・オン・ザ・プラネット」
2005年 08月 29日 (月) 17:52 | 編集
 ナイト・オン・ザ・プラネット

「ナイト・オン・ザ・プラネット」 ★★★★

NIGHT ON EARTH(1991年アメリカ)
監督:ジム・ジャームッシュ
キャスト: ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ベアトリス・ダル、ロベルト・ベニーニ、アーミン・ミューラー=スタール、ロージー・ペレス、ジャンカルロ・エスポジート、マッティ・ペロンパー

ジャームッシュ監督作品でもかなり好きな作品の一つだ。

この地球の様々な場所で起こる他愛もない小さな出会いと別れ。
ロス、NY、パリ、ローマ、ヘルシンキ5つの都市の同じ夜にタクシードライバーとその客が織り成すストーリーが、丁度アンサンブルのようなオムニバスとなっている。
名もない人々とそのとりとめのない会話をこんなにも愛しく描くジャームッシュの手腕は見事としか言い様がない。夜の都市の表情を映し出す上手さは勿論のことだが、描かれた出会いの数々に散りばめられた孤独と人生の刹那の交錯、特別な出来事が起こるわけではないがその偶然の情景に我々は心を揺さぶられるのだ。

映画は日常を忘れさせてくれる夢のひと時だという言葉をよく聞く。映画的な「ありそうで絶対にない」ドラマティックな世界に身を委ねられる、勿論それが映画を観ることの快楽と幸福の一つだろうとは思うし、それを楽しむ自分もいる。
しかしジャームッシュの作品からはそのドラマ性がすっぽりと抜け落ちている。代わりに在るものは日常性、「いかにもどこかに転がっていそうな」出会いと別れの断片だ。ジャームッシュ作品がつまらないと言うのは、おそらく自分の日常性をそこに垣間見てしまうからだろう。だが、作品全体に漂う孤独感と共に、様々な出会いと別れの一コマをこれ程大切に感じさせてくれる映画に出会えることは数少ない。そんな視座を持つ作品にハリウッド的要素ばかり求めるのもまた愚かなことだ。
ジャームッシュの作品は、全く劇的ではない日々を送る多くの人間の人生にぴったりと寄り添うのである。

どのエピソードも其々に味わいがあるが、自分はNYとローマが非常に気に入っている。
またトム・ウェイツの音楽も実に効いていて、観直してもやっぱりいい。何気ない人生の機微を描かせたらジム・ジャームッシュ程の味わいを醸し出せる監督はそうそういないだろう。少し笑えて少しやるせない、鋭くも暖かいジャームッシュの視線が実に心地良い傑作だと思う。


 ナイト・オン・ザ・プラネット@映画生活

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■ジム・ジャームッシュ監督作品
 ジム・ジャームッシュ作品集 DVD-BOX 1989-1999

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