-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


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「ウェルカム・ドールハウス」
2005年 08月 29日 (月) 17:33 | 編集
 ウェルカム・ドールハウス

「ウェルカム・ドールハウス」 ★★★☆

Wellcome To The Dollhouse(1995年アメリカ)
監督:トッド・ソロンズ
キャスト:ヘザー・マタラッツォ、エリック・メビウス、ブレンダン・セクストン・Jr、ダリア・カリーニナ、マシュー・フェイバー

感想にはネタバレが含まれます。
語弊があるかもしれないが面白いものは面白い。独特のテンションのシュールな明るさと安易さのない突き放し方がいい。

やっぱり駄目な物は駄目というどうしようもなさを、中途半端なヒューマニズムや青春物のセンチメンタリズムに流される事なく残酷に描き出した所にこの映画の素晴らしさがあると思う。しかもちゃんと笑えるというのがポイント。
こんな不平等は紛れもない社会の現実であって、単に程度の差があるだけで排斥される人間なんていつもいるのだ。トッド・ソロンズが描いたものは何も子供の世界に限ったことではない。

本作のヒロインの周囲は確かに冷酷で非情に見える。その実この少女は中流家庭の何不自由ない暮らしができていて危うさのない場所というものを確保している。問題はその閉塞した世界から彼女がどこにも抜け出せない行き場がないということだ。だがトッド・ソロンズは観客に簡単に感情移入など許しはしない。そういう生活に安穏としたまま、殻を破ろうともせずひたすら愛されたいという夢を見ているヒロインの懲りない部分が見え隠れすることで、観る者は酷く醒めた視線で彼女のダメ人生を注視することになる。ヒロインへの同情や共感を半ばシャットアウトしながらブラックな笑いで包み込むこの絶妙なる距離感に、我々はまぁせいぜい大学行くまで我慢しておけよ?と日和見を決め込みながらも、この時代の記憶を紐解かずにはいられないのである。
そして実は惨めに描かれた主人公の背後には、ブランドンという不良少年の低所得者層の家庭だとか、ヒロインの無茶苦茶ウザい妹を誘拐した男に垣間見える現代アメリカ社会の問題が鬱々と潜んでいたりもする。最後まで安っぽい救いの手など伸ばさずに帰結させたことで、作品には強烈なインパクトが備わることとなった。

難を言えばこの気の毒なヒロイン以外のキャラが今一つ立っていないことと、彼女に向けられた目がほぼ画一化されて描写されている点は映画全体を見渡した時には少々物足りない。
そしてこのヒロイン、爆笑物の見るに耐えない服とダサメガネと髪型を変えたら全然普通になりそうだし、実はそんなにブスでもない所は絶対にぬるい(爆。

個人的には挿入される音楽がいちいち笑えて面白かった。このどうしようもない思春期の閉塞感を実にシュールにそしてポップに彩って見せる、音楽センスは文句無しで最高である。残念ながら現在サントラは廃盤のようだがAmazon.comから試聴可能なので興味にある方は下記サントラのリンクからどうぞ。
96年インディペンデント・スピリット賞作品賞及び監督賞受賞、並びにサンダンス映画祭グランプリ受賞作。

 ウェルカム・ドールハウス@映画生活

■サントラは此方
dollhouse

⇒ 試聴は下のLINKからできる、"Welcome to the dollhouse"は必聴w(WMP)
Welcome To The Dollhouse[SOUNDTRACK]

Welcome to the dollhouse
Throb



■トッド・ソロンズ監督作品
   ・ おわらない物語~アビバの場合~
   ・ ストーリーテリング
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