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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「エヴァとステファンとすてきな家族」
2005年 08月 29日 (月) 09:58 | 編集
  エヴァとステファンとすてきな家族

「エヴァとステファンとすてきな家族」 ★★☆

TILLSAMMANS TOGETHER(2000年スウェーデン)
監督:ルーカス・ムーディソン
キャスト:エンマ・サミュエルソン、サム・ケッセル、リーサ・リンドグレン、ミカエル・ニュークヴィスト、グスタフ・ハンマシュテーン

舞台は1975年11月のストックホルム。
コミューンという聞き慣れない共同体生活の中で起こる悲喜劇を描いたドラマ。
この共同生活は彼等に何を残したのだろう。
自分と非なるものを前にしたときに人がそれを拒否したり受容したりするのは自己の中にいつのまにか作り上げたそれぞれの価値観があるからなのだろう。相手を受け入れるということはそのまま自分の築き上げた壁を打ち壊すことでもある。言い換えれば先入観との訣別だったり意識改革であったりあるいは赦しであったりするのかもしれない。

とか一応真面目にテーマも考えたところで、だ。

何だよこの変態ハウスw。
まぁこんなにいろんな種類の人間が一同に介して、これだけ気持ちよく箍(たが)が外れちゃってるってのはどうなんだ(爆。
労働者の権利とか自由とか平等という名の下で、レズにゲイ、酒乱DV、露出全開でしかも乱交。一体何やらかしてるんでしょう、人間って全くせつねー寂しい生き物だよなぁと微笑ましくも苦笑させられるw。
このとっ散らかった群像劇の中で、子供が緩衝材みたいな役割を果たすのは若干「イン・アメリカ」的だがこっちはもっと露骨。時折挿入されるABBAの曲やイキナリな下半身露出等についていければ最後まで全然イケる(爆。
一応庶民生活の中に根付くイデオロギーはそれなりに感じ取れたし、意識改革とか既存の関係のリセット&再構築的な主題もわからなくはない。だが、北欧のしかも1975年という時代背景に疎いとコレきつい映画だなと感じたことは事実。で、背景の解説なども皆無なのでこれまた辛い、本国では相当論議され支持されたようだが他国に住む人間にとってはなかなか掴み難い作品のような気がした。
溜まっていた膿を出しちゃった的ラストは爽快だったが、映画としては評価し難い出来だと思う。

 エヴァとステファンとすてきな家族@映画生活
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