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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「華氏911」
2005年 08月 29日 (月) 00:50 | 編集
華氏 911 コレクターズ・エディション 華氏 911 コレクターズ・エディション

「華氏911」 ★★★

FAHRENHEIT 9/11(2004年アメリカ)
監督:マイケル・ムーア
キャスト:マイケル・ムーア、ジョージ・ブッシュ
セプテンバー11」の感想をUPしたのでこれもとりあえず。
2001年9月11日。
この日の悲劇の真実をマイケル・ムーア流の暴露調なティストで描き出したドキュメンタリーチックな作品。(実はドキュメンタリーじゃないっていうのが重要だけどもw)
ムーアが導き出したい結論(=ブッシュ批判)に向って一直線に突っ走ったメッセージ映画、と捉えるとなかなか面白い作品だと思う。様々なインタビューやどこから探し出したのかというお宝映像をこれでもかと積み重ねた説得力は正直すごいし、編集や構成も非常に巧妙だ。
但し公平とか客観的とかそういう言葉はここでは一切無用だ。「ボウリング・フォー・コロンバイン」のように恣意的で煽動的なムーアの視点を忘れることなく観ればこれも一見の価値はあると思う。
しかし個人的には同時多発テロとイラク攻撃というものの歴史的な重さというものを伝えるには到らず、「911」は結局ブッシュ批判をしたいムーアの単なる材料として料理されてしまっているような印象は拭えないのだ。あの凄惨な事件が与えた衝撃はアメリカ国民だけにとどまるものではないはずなのだが、まぁブッシュやビンラディンとの直接対決は無理だろうし、今回のテーマがそれだけ巨大でアメリカの中枢と根幹に触れる痛い部分だったということも言えるのだろう。
これも映画の形として意味のある作品だとは思うが、「911」を考えるのであれば同時に「セプテンバー11」のように多角的な視点の作品も観た方がいいかなとは思うw。
2004年カンヌ映画祭パルムドール受賞作品。

 華氏911@映画生活
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