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-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


「ネバーランド」
2005年 08月 26日 (金) 16:04 | 編集
 ネバーランド

「ネバーランド」 ★★★

Finding Neverland(2004年英・米)
監督:マーク・フォースター
キャスト:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、フレディ・ハイモア、ダスティン・ホフマン
   ⇒ 公式サイト

「ピーター・パン」が書かれた顛末を描く実話ベースの物語。
あまり文句の出そうにないきれいにまとまった作品だが、個人的には少し物足りない。

この映画がいい所はたとえいくら信じても決して叶わないものもある、という現実も並行して描きつつあのエンディングに帰結させたことだろう。バリの夫婦関係は破綻し、愛し始めた女性は病に倒れる。子供達は結局両親を失ってしまうわけだ。そういう祈っても信じても報われない現実があるからこそラストの少年のセリフがより生きてくるのだと思う。

いかにもロンドンな湿気を含んだ美しい映像、バリと子供達が遊ぶ「なりきりごっこ遊び」のリアルなシーン等、なかなか観る方にとっても楽しめるシーンが多い。特にラストでバリが愛したピーターの家族に見せる舞台が圧巻だ、虚構が真実を超える瞬間、とでも言うべきか。
時代的に1900年頃の話らしいが、ケイト・ウィンスレットはこういう若干クラシックな役柄がよくはまる。

とはいえ物足りなかった部分も多い。
映画の前半から「信じる事が大切」を強調し過ぎでオチもそれなわけだから正直説教臭いしくどい。それにデップとケイト・ウィンスレットとの絡みが全く表層的で人物像の内面的な掘り下げを感じられない為、その分ドラマ的な盛り上がりには欠ける。大体夢を追い過ぎて自分の家庭は崩壊したわけだがその辺はどうなんだ、とかねw、そういう醜悪な部分はあっさりと片付けられてとんとん拍子に話が進む為に映画全体もネバーランドの如く表面的な浅薄さで覆われた印象を受けてしまう。
しかしこれは映画の美しさに大きく影響を及ぼす部分ではないので、激しくベタだが「想像すること、夢を見ることを忘れないで、いつまでも」なメッセージを受け取って涙する人が多いことは確かだろう。少年が大人に成長する時のほんの一瞬と、大人が子供の頃の夢を思い出す瞬間を鮮やかに描く「珠玉作」という形容がぴったりの作品だ。

で、やっぱりダスティン・ホフマンはフック絡みで友情出演なのか?w


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