-何の参考にもならない映画評-
The Door into Summer
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 ★評価別Index : ★★★★★ ★★★★ ★★★☆ ★★★ ★★☆ ★~★★ 


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「ジョゼと虎と魚たち」
2005年 08月 26日 (金) 02:39 | 編集
 ジョゼと虎と魚たち(通常版)

「ジョゼと虎と魚たち」 ★★★☆

(2003年日本)
監督:犬童一心
キャスト:妻夫木聡、池脇千鶴、上野樹里、新井浩文
音楽:くるり「ジョゼと虎と魚たち(Oirginal Sound Track)
原作:田辺聖子「
ジョゼと虎と魚たち
   ⇒ 公式サイト
   ⇒ 予告編(WMP)
   ⇒ ジョゼと虎と魚たち@映画生活

 まず田辺聖子の短編をこういう解釈で長編映像化したことには感心する、膨らませ方の上手さに率直に拍手を送りたいと思う。
 作品全体を通して恋愛の切なさや甘さだけじゃなく酷く残酷な現実をしっかり描いている部分はとても良かったし、くるりの音楽も悪くない。いい作品だと思う、いいと思うのだが自分はイマイチこの世界にはまれなかった。取り残されたような気分がずっと抜けなかったがまだその理由も曖昧でよく解らない。とにかく難しいテーマを包含している作品だと思う、とても泣けるような映画ではなかった。

【ネタバレ有】
 いい作品だと思う理由は書いておこう。
 健常者は身障者の性的欲望な部分や恋愛に対する偏見を大なり小なり持っているものだと思う。その最初のハードルがこの作品には無いのだ。
 映画的オチとしてはこのまま所謂「いい話」的にハッピーエンドにするのか、あるいは逆にするのかという選択があっただろうが、もしこの話の流れで恒夫が結婚に踏み切るようならそこには同情や欺瞞が見えて反って安っぽくなってしまったかもしれない。別れというラストの選択によって映画はリアリティを持ち、より余韻を残す結果になったのではないか。

 で、何が一番自分の中で引っ掛かったのか、それは多分恒夫という男の人物描写にあるように思う。確かに自分が男だから恒夫の迷いや躊躇いもリアルによく理解できてしまう部分はある、ラストのヘタレ具合も手に取るように解る。この映画で描かれた恒夫という男は調子のいい普通の若者だ、勝手で軽くて目の前の欲望を我慢できない極めて普通の男。だからこそ恋愛は簡単にできてもその弱さゆえにジョゼの足を自分の人生に背負い込むことには躊躇してしまう。
 だが彼が普通ではない点が一つだけある。それは障害者と恋愛をするという時点で将来を考えなかったということだ。あの結末では、安易に恋に落ちジョゼの宿業から「逃げた」という事実に彼は永遠にその心を苛まれるに違いない。結局二人は虎は見られたが魚は見られなかったのだ。歩けない女性と生涯を共にする想像力を欠いていた男よりジョゼの方がずっと現実を理解していてオトナだったということで映画の結末はこれでいいのかもしれないが、若干恒夫というキャラの描写を軽く扱い過ぎなのではないだろうか、普通の男なら例え若くたってSEXに到るような女があの身体なら将来を考えないわけがない。その辺りに妙に疑問を感じてしまった次第。
 もしジョゼの足が普通だったならばあのラストはやはりなかっただろう、二人の別れは見えないハードルが存在するという残酷なラストでもあるように思う。

 彼女の障害が最後の最後に壁になったことは紛れもない事実。だが、軽率で弱い男がジョゼに「壊れモン」ではない未来を見せたこともまた事実なのだ。だからこそ別れもまたジョゼにとっては不幸ではない。彼女が不幸ではないと感じられる、それがこの映画の本当に素晴らしい所であるのかもしれない。
 まぁ原作のラストは全然違いますんで、念の為。

 新井浩文が良かったなぁ。こういうのやるとホントに上手いです。それと何しろくるりが担当した音楽が素晴らしい。「ハイウェイ」を聴いているだけで様々なシーンが浮かんできて切ない感傷に浸れてしまうという実に魅力的な要素だ。サントラはお薦めである。(→テーマ曲ハイウェイの一部試聴は此方、WMP)
 敢えて云えば、池脇が苦手なので池脇出ずっぱりが辛かった、というかこれは個人的趣向の問題なんでまぁいいんだけどw。


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■原作は此方

ジョゼと虎と魚たち

■ジョゼと虎と魚たち サントラ
ジョゼと虎と魚たち(Oirginal Sound Track) ジョゼと虎と魚たち(Oirginal Sound Track)

  ⇒ OnGenでサントラの全曲一部試聴&DLが可能、聴きたい方は此処をClick
  
■テーマソング「ハイウェイ」
ハイウェイ ハイウェイ
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