−大学生の自己中ネタバレ映画評−
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新旧オールジャンルの濃い目の映画感想日記です、解釈分析ネタバレ有り。

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「運動靴と赤い金魚」
2005年 08月 25日 (木) 21:39 | 編集
 運動靴と赤い金魚

「運動靴と赤い金魚」 ★★★☆

CHILDREN OF HEAVEN(1997年イラン)
監督:マジッド・マジディ
キャスト:ミル・ファロク・ハシェミアン、バハレ・セッデキ

 派手な演出や特別なエピソードに頼らず平凡な日常の描写だけでも、人の心を打つドラマは十分に作り得るという典型的な良質の映画。
 珠玉作という言葉がぴったりの美しい作品だ。

 ありのままのイランの現状、そこに生きる普通の人々の暮らしと喜怒哀楽、フィルムに写し撮られた断片はわずかだが、ニュースからは見えてないこの国の文化や生活の横顔が垣間見えるその映像は、まるで風や陽射しまで感じさせられるようなリアルさがある。
 
 この映画の魅力の一つは主役の子供の表情が非常に自然で生き生きしていること。貧困を受け止めて生きる彼等の心は実に純朴だがそれでいてとても逞しい。
 ラストは意外にも兄の努力が実って妹が喜んで終わり♪のハッピーエンドではない。だが少し落胆しながら足を冷やす兄と、決して多くを望まぬ妹の表情は観る者の心に響くのだ。人生は思い通りには運ばない、しかし悪い事ばかりでもない、あのラストはそんなリアリティと温かな余韻を残してくれるのである。

 一足の運動靴を巡って起こった小さなドラマが、イランという遠い国の現実の一端に触れさせてくれると同時に、国籍や文化・民族が違っても決して変わることのない大切な物を語りかけるそんな作品、秀作です。

 モントリオール国際映画グランプリ受賞。アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。


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2006/09/23(土) 12:04:22 | cinema note+
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